検索窓
今日:29 hit、昨日:2 hit、合計:112,507 hit

ページ39 ページ44

彩side

地獄の質問タイムも終わり、今は授業中

と言っても、私参加してないんだけどな

教科書とか一切合切忘れた、とういか持ってきてないの方が正しいか

だって意図的に持って来てないからさ

忘れた、という表現は間違ってるだろ?

ともかく、私があまりにも授業受ける気ないムードを漂わせていたら

教師が私に目をつけ、問題を出題

「おい、橘。そんなに授業受ける気ないんだったら

これくらいの事はわかるよな?」

挑発するような口調だったので

私はムッとしたものの、頭では冷静に考えていた

ちなみに今は数学をやってる

5教科の中では、嫌いっちゃ、嫌いなんだが

出来ない訳じゃないし

私はサラッと黒板に目を通し、立ち上がる

「ここに書かれてる問題、全部解けばいいんだよな?」

私が口調を崩しているのに面食らったのか

はたまた私が出来ると思って驚いたのか

とにかく、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしてた

私はそんな教師を横目に見ながら、スラスラと解答を書いていった

間違えている、とかは一切思ってない

自信、って言うかなんと言うか

よくわかんないや

自分の事なんて

私はカタンとチョークを置き、サッサと席に座る

「ぜ、全問正解・・・」

教師が唖然とした声を聞きながら、私は外を眺めた




〜休み時間〜

「綾、凄いね!」

紗姫が私の机に来て早々、私を褒めるような言葉を言った

だけど、私には思いあたる節が無かったので首を傾げる

「凄いって、何がだ?」

「え、だって綾、あの問題の解き方の説明聞いてる時

全然聞いてなかったじゃん!

聞いてなかったのに解けて凄いって意味!」

へー

そうなんだ

「それよりさ、綾、早くもこのクラスの人気者だね!」

紗姫がニッコリしながら言った言葉に頭を捻る

「人気者って、私が?」

「そうだよ!綾、なんか気付かない?」

何か、か・・・

「そういえば、このクラスに来た時から視線を感じるというか・・・。

でもそれ無視してたんだけど」

紗姫がはぁ、とため息を吐いた

いつの間に来たのか、祐飛と蓮も紗姫の横で呆れ顔

「それ!その視線が重要なの!」

えぇ・・・

んなのいつもの事だからいちいち気にしねーよ

「綾が美人だから目立ってるの!」

紗姫が腰に手を回し、怒ったような口調になった

あー、もういいから

それより私、ちょっと気になる奴がいんだけど

私は椅子から立ち上がり、ある男子が座っている机の前に立った

ページ40→←ページ38



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
44人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:天奏 | 作成日時:2018年12月19日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。