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彩side
私と蓮、それに祐飛が臨戦態勢を取ったら
紗姫が見兼ねて話題を変えにかかった
「彩、秀明?に入ることって
もう決定事項なの?」
私は祐飛と蓮から目を逸らし紗姫に目を移した
「決定事項ではない。
入るか入らないかはお前らが決めろ」
紗姫は悩んでいたみたいだったが
ポツリと一言、口から溢した
「私、入りたい」
紗姫はゆっくり顔を上げその顔には決意のこもった瞳をしていた
「私達3人が知っている知識はたかが知れてる。
彩は勉強とか、スポーツとかいろんな事についてアドバイスしてくれるでしょ?
その負担をちょっとでも減らせるなら、私、頑張る」
紗姫の言葉を聞いて私を睨んでいた蓮と祐飛は睨むのをやめて
2人して顔を見合わせた
「紗姫がめっちゃ正論言ってる」
「何でだ?もしかして嵐が来る前触れか?!」
紗姫はそんな事をほざいていた祐飛と蓮を殴り
鬼の形相で睨みつけていた
あーあ
マジで嵐が来る前触れだったな
「で、2人はどうするの?」
いつもよりワントーンぐらい下がった声で紗姫が聞いた
おぉ、怖
その頃2人はシャキンと背筋を伸ばして正座
言っとくけどな、ここ制服の採寸に来てんだからな
それに店の中だぞ、おい
ちょっとは場所弁えろ
・・・と、言いたいのはやまやまなんだが
紗姫がドス黒いオーラを出しているからいえねぇ
ホント怖えもん
祐飛と蓮なんか小刻みに震えてるし
「行かせていただきます」
「同じくです」
祐飛と蓮がやっと答えたと思ったら敬語
紗姫は祐飛と蓮が同意したのに満足したのか
こっちを振り返ってニッコリ笑った
・・・黒いオーラを抑えて
「という事で私達、入塾するね!」
私はある意味でオーラを速攻で変えた事に感心し
ある意味で敬服
「彩はやっぱり入らないの?」
もっともな疑問に私は首を縦に振る
「入んない。でも、ま、わからない事があったら私に聞けよ。
これでも一応、1年通ったんだし」
私が言うと紗姫は大きく首を縦に振った
結局、制服の採寸&購入が終わるまで祐飛と蓮は正座をさせられていた
それで私は思うのだった
紗姫を怒らせないようにしようと
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作者名:天奏 | 作成日時:2018年12月19日 15時