検索窓
今日:3 hit、昨日:30 hit、合計:112,511 hit

ページ17 ページ21

彩side

私が家に戻ると、祐飛が驚いた顔をしてた

秀明が終わる時間を祐飛は知っているからだと思う

私が部屋に入った途端、ノックの音が響いた

私はあらかたその人物の予想を立てドアを開けた

そこには予想した通り祐飛がたっていた

私は祐飛に中に入るよう顎を動かして伝え

祐飛が入ったらドアを閉めた

私はあいつから頼まれた仕事が

終わっていない為、デスクに座る

私がパソコンを開くと

ギシ、とソファが軋む音がした

こいつ・・・ここに居座る気だな

私は盛大にため息をついて祐飛の方を向いた

「何だよ。

私、あいつに頼まれた仕事があんだよ。

用がないなら出ろ」

祐飛もため息をつく

お前がため息をつく理由がわからん

「彩、お前さぁ今日何でこんなに速く

帰って来たんだ?」

「あいつから許可貰ったから」

まぁ正式には許可貰ってないけど

好きにしていいなら帰ってもいいと思うけどな

「その事については、俺的には正直

どーでもいい。

本題はここから」

なら早く本題を話せ

私は今日中にこれを終わらせなきゃ

ダメなんだ

だけど祐飛の顔があまりにも真剣だったから

言いだせなかった

「彩、俺ら3人の過去って知ってるか?」

祐飛と紗姫と蓮の過去?

「知らない」

そもそも私が知る訳ないだろ

私はいいたい事を言えずムカムカしながらも

祐飛の話を聞かなければいけないという

直感があった

そして、祐飛はゆっくりと話出した

「俺らはもともと養護施設にいたんだ」

養護施設・・・か

「俺は4歳ぐらいから。

蓮は俺と同じ時期に入ってきて

紗姫は8歳程だったと思う。

俺と同じ時期に入ってきたのって

蓮だけだったから、すぐ仲良くなったんだ。

紗姫は入ってきた時、体中に痣をつけていたんだ。

理由を聞いたら、お母さんに虐待されてたって。

紗姫の親父と母親、離婚して

それから母親に虐待されるようになったって。

俺と蓮は、家族に捨てられて養護施設にいった。

蓮は男子だからって理由。

蓮の両親は女の子が欲しかったらしくて

だけど蓮は男で。

酷い仕打ち、受けてたらしい。

蓮、耐えてたらしいぜ。

でもな、ある日初めて親に反発して殴られて

結果的に養護施設に入れられた。

俺には弟が1人いてそいつの方が頭良くて

比べられて最終的に捨てられたって感じだ」

祐飛は嘲笑を浮かべた

まるでその時の自分に笑うように

ページ18→←ページ16



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
44人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:天奏 | 作成日時:2018年12月19日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。