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【砂彩】*恋の距離は* ページ22

『遠距離恋愛、憧れますぅ〜!だって、うちの彼ピまじ拘束強くて?遠距離だったら多少の浮気も許されんじゃん?』
――ピッ
テレビの画面はそこで黒色に変わった。

「昼からくだらないインタビューなんてやるなよ、テレビ」
「・・不機嫌そうだね、気持ちは分かるよ」
「世の中、彼氏と一緒に居たくてもいれない人だっているのにさ」

砂原と私は、元々一緒にいれない状況にあったから、その分良く分かる。
一緒にいたいけど、一緒にいれることができず、お互い風の便りで気持ちを交わせていた日。
今は、砂原の方の事情が解消して一緒に住んでいるんだけど。

「・・やっぱり、好きな人とは一緒にいたいよね。私、砂原と一緒にいられて幸せだもん」
「あぁ。俺も、アーヤといれて幸せ。近距離で――」

と、そこで砂原が言葉を止めた。
うん?と私が疑問に思っていると、いきなり砂原が「うわー!ごめん、勘違い!」と演技がかった感じで空を仰いできて、尚のこと頭の中でハテナがグルグルと回る。

「俺、まだアーヤと遠距離恋愛中だわ」

そう言って砂原は苦笑いを浮かべる。

「・・え!?・・もしかして、また砂原と一緒にいられなくなるの?」
「一緒にはいられるし、もう離れないよ」
「じゃあ、どういう・・。砂原と、遠距離?」
「それだよ、アーヤ」
「へ?」
「もうそろそろ、アーヤだって砂原になるのにさ。まだ、俺のこと下の名前で呼んでくれないなんて、寂しいじゃん。これじゃ、心はまだ遠距離だ」


そう言って砂原が寂しそうに・・いや、これは何かをねだるような、彼氏が時折自分にだけ見せてくれる、甘えたの顔。
確かに、そうだ。
私はまだ、砂原のことを下の名前で呼んでいない。


「・・翔」


ハッキリと、呼んでみた。
ほんの3文字だけなのに、頬や顔が熱くなっていった。


「もう一回、言って」
「翔。・・・大好き、だよ」


そしての沈黙は、お互いの心の動揺の表し。
しばらく、私も砂・・翔も、口をパクパクさせていた。

「ヤバい、めっちゃ来る。さっきのはめっちゃ来た!」
「え、えぇ!?」
「正直、俺が一番ビックリした!・・本当にときめいた。アーヤに、そんなこと言われるなんて・・」

これで、私たちも近距離・・。
いや、でも私は1つだけ心残りがある。


「私も、彩って呼んでほしいな」
「・・え?そうか、もう俺のお嫁さんだもんな」


そう言って、砂原は息を吸った。


「彩。愛してる」

2人共、今日は恥ずかしさで顔を合わせられなかった。

【小彩】*無頓着ガールと、繊細ボーイ*→←【若彩】*夢ってマジ無限大なんだよな*



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さまー - アーヤが美門って呼んでるから翼って読んでて欲しいです! (5月24日 20時) (レス) @page25 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
pua - 砂彩書いて欲しいです!ホント面白いです!わたしもこう書けるようになりたいっ! (2021年5月18日 13時) (レス) id: b5e633d6ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆっゆっち - 黒彩もっと見たいです!体に気を付けて頑張ってください (2020年7月5日 20時) (レス) id: 14eff17734 (このIDを非表示/違反報告)
間葉 - 黒彩がみたいです! (2019年3月29日 23時) (レス) id: 8e4a69fdea (このIDを非表示/違反報告)
mimiko(プロフ) - すごく面白いです!美彩の作品をもっと読みたいです☆更新頑張ってください☆ (2018年3月25日 17時) (レス) id: 5555f18d7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フルグラ | 作成日時:2017年10月27日 16時

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