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【若彩】*夢ってマジ無限大なんだよな* ページ21

うん、これは夢だな。
そう感じたのは、俺がその断片的な世界に入り込み、彼女・・そう、アーヤの姿を認識した時であった。

―――夢っていうのは、自分が奥底に隠していた想いを実現する力があるらしい。

それが、この結果を招いたのだとしたら・・俺、そうとう性癖がマニアックなのかも。


「若武、どうしたの?私の頬に、何か付いてる?」


柔らかく頬をうっすら染める困り顔は、現実で見る通りで、なんだか安心する。
身に纏う服は、この前図書館へデートした時に俺が選んで買ってあげたピンクのフリルワンピースで、なんだかこそばゆい。


「いや、頬には何も付いていなんだが――その」
「どうして、さっきから私の耳を見るの?」


と、アーヤは不思議そうな顔を浮かべる。
そりゃー、もう俺だってアーヤが不思議に思わないほうがもっと不思議なんだけど、これがこの夢の設定なのかもしれない。
アーヤの上の猫耳が、?と少し曲がっている。


「いや、だって・・その猫耳。すっげー可愛いからさ。つい、見とれちまって」
「ありがとう。若武みたいに人間の耳とは別だけど、気に入ってるんだ」
「・・て、おい。俺の耳をプニプニするなー!」
「だって、すごく柔らかくて気持ち良いんだもん。まるで、お餅みたい」


俺、アーヤにそういうことされたい願望あったのかよ・・。
なんだか、アーヤに耳を触られると変な気持ちになる。
でも、それは不快とかいう意味ではなく、その逆で――その、ムラm

いや、待て!俺!これ夢だから!
夢なんだから――――
夢でしかできないこと、しなきゃな。


「ふぎゃ!?」


いきなりのアーヤの声に、俺は思わず伸ばしていた手を引っ込めた・・と言いたいのだが、正直俺はその声を聞いても無言で(今思えば、不審者かよ!)、耳を撫で続けた。
何たってこれは夢だし多少のことなら許される。


「ねぇ、若武。私、耳弱いって前にも言ったよね?」
「初耳。でも、さっきまでアーヤは俺の耳を触ってたし、こうじゃないと不平等だろ?」

猫の耳は人間の耳と違ってとても柔らかくて、アーヤは耳に敏感で、何だか俺は楽しくなった。夢というものは、人の本性を見せてくれるらしい。



バタッ・・とベットから落ちて目を覚ます頃には、飼い猫と、彼女のアーヤがスヤスヤと隣で寝息を立てていることに気が付き、罪悪感に満たされるだなんて、夢の俺に言う手段なんだなかった。

【砂彩】*恋の距離は*→←【上彩・・?】*お酒が入ると人って変わるよね*(リクエスト、キャラ崩壊するアーヤ) 微 エ 口・・??



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さまー - アーヤが美門って呼んでるから翼って読んでて欲しいです! (5月24日 20時) (レス) @page25 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
pua - 砂彩書いて欲しいです!ホント面白いです!わたしもこう書けるようになりたいっ! (2021年5月18日 13時) (レス) id: b5e633d6ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆっゆっち - 黒彩もっと見たいです!体に気を付けて頑張ってください (2020年7月5日 20時) (レス) id: 14eff17734 (このIDを非表示/違反報告)
間葉 - 黒彩がみたいです! (2019年3月29日 23時) (レス) id: 8e4a69fdea (このIDを非表示/違反報告)
mimiko(プロフ) - すごく面白いです!美彩の作品をもっと読みたいです☆更新頑張ってください☆ (2018年3月25日 17時) (レス) id: 5555f18d7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フルグラ | 作成日時:2017年10月27日 16時

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