終電何してますか？眠ってますか？辞めさせてもらっていいですか？ (ページ5)

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徹夜二日目ページ5

『あ”あ”…！しごと、おわった！！』

黄色いひよこが浮かんでいるところ(虚空)を見上げながら、うーんと伸びをする。
時計の短針が３を指している。

『今から家帰っても、無駄か〜』
せっかくだから、ワイン開けようと思ったのに…

『ここに、太宰さんか、中也さんがいたらいいのになぁ』

まあ中也さんは酔って太宰さんの愚痴聞かされるだけだけど、と呟きながら、絶賛カフェイン中毒でとてつもなくエナドリを欲している僕の気持ちを満たそうと、本日８本目のZO○Eのピンクを開けようとしたが、大きな手に奪われた。

「もう、これ以上飲んだら、死ぬかもよ？」

私だったら嬉しいけれど、と小言のように言いながら、ビビる僕を笑う少し濁った茶色の目が見つめてくる。

『…太宰さん、今の話、最初から全部聞いてました？』
太宰「さあね〜？」

この人ははぐらかすのが上手いことがしみじみと伝わってくる。
問い詰めたら、何て返事が来るか分からない。

太宰「１，２，３…A、一日で何種類飲めるかチャレンジしてるの？」

僕を放っておいて、缶に注目するのは、なかなかに酷いと思う。
しかし、赤、黄色、オレンジ、白、藍色、迷彩柄、カラフル、ピンクと全て違う味で、しかも林檎率が多いの驚いた顔が面白い。これでも、缶のコレクターですからね(？)
太宰さんは、僕が盗った１番最初に飲もうと考えていた中也さんから盗んだワインを奪った。因みに、２本中、度数が高いほうだ。

『あー！それ僕のです！返してください！！』
太宰「やーだよ」

僕は、背の高い方で、１６３あるが、当然１８１には勝てない。跳んでも思いっきり手を伸ばされたら、取るにも取れないじゃないか！

『い・・・意地悪』

悔しくて、少し泣きそうになりながら、太宰さんを睨み返す。
太宰さんは、僕を見て少し曇った悲しそうな表情を見せたが、すぐいつものあどけない表情に戻る。

太宰「腕が疲れちゃった。いいや、一緒に飲もう！」
『嘘じゃないですよね？』
太宰「あっ、そんな事言うなら、一人で飲んじゃおっと」
『冗談です、止めてください！』