女の子 ページ43
〜敦side〜
「同棲なんて聞いてませんよ!」
僕は探偵社に着くなり太宰さんに抗議する。
というのも、みんなとも馴染み始めた鏡花ちゃんが朝起きたら僕の家にいたからだ。
「部屋が足りなくてねえ。それに新入り二人には家賃折半が財布に優しい。彼女は同意しているよ、ねえ?」
「指示なら」
…鏡花ちゃん、そこは否定しようよ。
「判らないかい敦君。マフィアを追われ、縁者もない彼女は、沼の中のように孤独だ。それに、裏切者を処する為、組織の刺客が来るやもしれない。独り暮らしは危険だよ」
「た……確かに」
「君が守るんだ、大事な仕事だよ」
そう言われると、納得してしまう。
「判りました!頑張ります!」
そこに国木田さんが、
「おい太宰、早くマフィアに囚われた件の報告書を出せ」
と言いに来た。
「好い事考えた!国木田君、じゃんけんしない?」
「自分で書け」
「敦君、今日は君に報告書の書き方を教えようと思う」
「こ……この流れでですか?」
「君にも関わる話だよ」
僕にも関わる、話……?
ということは……
「君に懸賞金を懸けた黒幕の話だ」
太宰さんが真面目な顔で言う。
「判ったんですか!?」
僕は勢い込んで聞く。
「マフィアの通信記録によると……」
太宰さんが話しだそうとしたその時。
「やっほー!お邪魔しまーーす!!」
元気な声と共に、一人の可愛い女の子が入ってきた。
……てか、誰…?
でもこの声、どこかで聞いたことあるような……
「うわーお!探偵社ってこんな感じなんだ!すごーい!!ウチとはちょっとちがうねー」
その女の子は呆気にとられている僕たちにお構い無く笑顔で喋る。
「…おい、あの娘、誰だ」
国木田さんが聞いてくるが、僕だって分からない。
「知りません…でもどこかで会った事あるような……」
「そうか…太宰は何か知ってるか?」
「ふふふ」
太宰さんはどうやら知っているようだ。
「ほらほらA、みんなが困ってるよ、自己紹介しなきゃ」
太宰さんがAという名前らしい女の子に言う。
…ていうか、Aって……
まさかまさかまさか!?!?
あの時の、女の子…!?
谷崎さんの方を見ると、やはり思い出したような顔をしている。
「どうもー、私の名前は大月A!!ポート・マフィアの組織員でーーす!」
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ユイ(プロフ) - konohaさん» konohaさん、もう見てくださったのですね!ありがとうございます!紅葉姐さんの口調、難しいです(ー ー;)これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2016年3月9日 14時) (レス) id: c73290e85b (このIDを非表示/違反報告)
konoha(プロフ) - ユイさん» 参加して下さりありがとうございます!早速見に来ました〜!まだ途中までしか見ていませんが、紅葉さんの口調がとてもいいですね!これからも更新頑張って下さい!続き楽しみにしています! (2016年3月9日 13時) (レス) id: d306aa4c78 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 吹雪始音@色松さん» 鈴ちゃん、読んでくれたんだ!ありがとうございます!そんなに褒めてもらえるなんて…!!紅葉姐さんの口調、難しいです、今研究中(⌒-⌒; )これからも頑張って更新しますね、始音ちゃんも頑張ってね( ´ ▽ ` )ノ (2016年2月24日 2時) (レス) id: c73290e85b (このIDを非表示/違反報告)
吹雪始音@色松(プロフ) - ユイさん、どうも!
読ませて頂きました、鈴こと始音です(`・ω・)
夢主ちゃんのキャラ可愛いですね!そして紅葉姐さんの口調とか上手くて羨ましい限りです(笑)
これからも頑張って下さいねっ♪ (2016年2月22日 22時) (携帯から) (レス) id: 6e22eac2fd (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 山ノ内さん» わあ!わざわざコメントまでありがとうございます!!頑張って更新します!山ノ内さんの作品も続き楽しみにしています! (2016年2月10日 23時) (レス) id: c73290e85b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユイ | 作成日時:2016年2月2日 0時