書類 ページ3
「あーーーーもうっ!全っ然終わらない!!」
何が終わらないか、というと。
もちろん書類だ。
マフィアの数ある仕事の中でも、書類仕事は何よりも苦手だ。
「ノイローゼになりそう…」
「ま、自業自得だな。今まで書類をため込んできたお前が悪い」
「はぁ…最悪だ…」
私の机の上には、まだ目を通していない書類が山積みだ。
「中也はいいねえ…もう書類終わったんでしょ?私だけ多くない?」
「いや、お前がサボりにサボった結果だろ!?」
「まあねー」
「開き直るな!」
「あははは、でもこれが終わったら、中也がストレス発散に付き合ってくれるんでしょ?」
「ああ、付き合ってやるから、口動かさずに手を動かせ」
「へーい」
そんな会話の約1時間後。
「ふぅ、ようやく終わったーーー!!!」
私は大きく伸びをする。
「ったく…これからは書類ためるなよ」
「え、だって、面倒くさいもん」
「ならさっさと終わらせろ!!ためたら余計面倒だろうが!!」
「う、中也が珍しく正論言ってる…」
「あぁ!?」
「…なんでもございません」
「はぁ…とにかくその書類、首領のところに持ってくぞ」
「え!?鷗外のところに行くの!?それ初耳なんだけど!!」
「幹部か準幹部クラスなら、首領に直接書類渡しに行くのが基本だ!!つーか今までどうしてたんだよ?」
「紅葉の姐さんが、『私がAの分も持って行ってやろうぞ。鷗外殿と顔を合わせたくないのじゃろ?』って言ってくれて…」
「姐さんの気遣いに感謝しろよ、お前…」
「もちろん。というわけで、今回は中也が持って行ってくれると嬉しいなーー」
「さりげなく俺をこき使おうとすンじゃねえ!!自分で持ってけ!!」
「えーー、中也、優しくない」
「うるせえ!!どちらにせよ、俺だって今から首領に書類渡しに行くんだ、一緒についてくればいいだけの話だ」
「じゃあなおさら、まとめて持って行ってくれても…」
「…A、い・く・ぞ」
…怖い。
中也の笑顔が黒い。
「やだーー、行きたくないよーーー!!」
「騒ぐな!自分で歩け!!」
「中也が勝手に引きずってるんだよ!!」
「うるせえ!!」
…結局私は、鷗外のところへ行く羽目になった。
あーあ、気が重い…
149人がお気に入り
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユイ(プロフ) - konohaさん» konohaさん、もう見てくださったのですね!ありがとうございます!紅葉姐さんの口調、難しいです(ー ー;)これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2016年3月9日 14時) (レス) id: c73290e85b (このIDを非表示/違反報告)
konoha(プロフ) - ユイさん» 参加して下さりありがとうございます!早速見に来ました〜!まだ途中までしか見ていませんが、紅葉さんの口調がとてもいいですね!これからも更新頑張って下さい!続き楽しみにしています! (2016年3月9日 13時) (レス) id: d306aa4c78 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 吹雪始音@色松さん» 鈴ちゃん、読んでくれたんだ!ありがとうございます!そんなに褒めてもらえるなんて…!!紅葉姐さんの口調、難しいです、今研究中(⌒-⌒; )これからも頑張って更新しますね、始音ちゃんも頑張ってね( ´ ▽ ` )ノ (2016年2月24日 2時) (レス) id: c73290e85b (このIDを非表示/違反報告)
吹雪始音@色松(プロフ) - ユイさん、どうも!
読ませて頂きました、鈴こと始音です(`・ω・)
夢主ちゃんのキャラ可愛いですね!そして紅葉姐さんの口調とか上手くて羨ましい限りです(笑)
これからも頑張って下さいねっ♪ (2016年2月22日 22時) (携帯から) (レス) id: 6e22eac2fd (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 山ノ内さん» わあ!わざわざコメントまでありがとうございます!!頑張って更新します!山ノ内さんの作品も続き楽しみにしています! (2016年2月10日 23時) (レス) id: c73290e85b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユイ | 作成日時:2016年2月2日 0時