廿弐 ページ22
静「でもそれだと、エレベーターがいつ戻ってくるかわからないじゃないですか
ゾンビが立浪さんから離れてくれるタイミングなんて計りようがない
それにいつ他の誰かに見られるかわからないのに」
もしかしたらその時点で彼もすでにゾンビになっていたかもしれない
でも
明「ああ、だからこそ犯人は立浪さんだけでなく私たち全員に強力な睡眠薬を飲ませたんだ
睡眠薬が効き始める時間を見計らってラウンジに入ってきた犯人は目撃されるリスクを減らすためにテレビ台の上の鍵を使ってエリア間の扉にすべて鍵をかけた
しかし最後の段階で気づいてしまったんだ
2回の非常扉を突き破って侵入してきたゾンビが南エリアの扉を叩いていることに」
静「でも明智さん
これまでの説明で殺害が可能であることはわかりましたが
これでは犯人が一体誰なのか絞り込むことができないのでは？」
明「カードキーのすり替え……他の部屋のカードでも電気を使える
いいですか、犯人は立浪さんのキーをすり替えた
これはつまり、変わりに自分の部屋のカードを手放すということに他ならない
紫湛荘のカードキーは上等なもので、名刺や免許証などのような別のカードをホルダーに入れても電気を使えない
すり替えに気づかれないようにするには、自分のカードキーを残していくしかない
幸い彼は普段ドアを半開きにしたまま活動をしており
彼がカードキーに触れる機会がほとんどなかった上に彼は頻繁に部屋を空けていた」
あのとき曲が止まったのはそういう事だったのか
明「犯人は夕食が始まるまでにキーの交換を済ませていたはずです
ですが解散後、葉村くんは自室から進藤さんの部屋のライトがひとつ消し忘れられているのを確認している
この時進藤さんの部屋のキーはちゃんとホルダーに挿さっていたということになります」
葉村くんが頷いた
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彼方 透(プロフ) - もちゃさん» コメントありがとうございます。実は明智さんどころか屍人荘の小説が少なかったので書くかどうかを迷っていたのです。これからも更新続けていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。 (2020年1月23日 22時) (
レス) id: 515ce45d47 (このIDを非表示/違反報告)
もちゃ - 明智さんの小説探してました！応援してます！ (2020年1月23日 21時) (レス) id: e6667f44b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼方 透 | 作成日時：2020年1月16日 23時
