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10.ささくれ ページ10

「あっ。ささくれ」

冬になると知乾燥から知らないうちに手の指にささくれが出来ていた

「まぁいいか」


そう思って仕事をしていたが、ささくれが服などに引っかかるし気になる

ハサミや爪切りで切った方がいいことぐらいわかっている

わかっているがそんな暇もなく、私はこのささくれを今すぐ取りたい


「痛っ!!?」

ささくれを引っ張るのに失敗して余分な皮までめくれてしまった

「うわっ…血まで出て来たし…」


私は仕事を抜け出し、医務室に絆創膏をもらいに行く

「お邪魔しま…」

「志野ちゃんどうしたの?怪我でもしたの!?」

「なんで黄瀬戸さんがここにいるんですか?」

「薬の補充に来たんだよ。それより何かあったの?」


黄瀬戸さんは私の肩をつかんで離さない

「絆創膏が欲しかっただけです。離して下さい」

「どこ?僕が貼ってあげるよ?」


黄瀬戸さんは私の話を聞いておらず、しつこく問いただしてくる

「離せって言ってんの!!ささくれ取るのに失敗しただけですから」

私は黄瀬戸さんを振り払おうとするが、それさえ失敗し黄瀬戸さんに両手首をつかまれる


「あぁこれ?だいぶ深く傷ついちゃったね。ちゃんと丁寧に切ってあげないとダメだよ?」

「どうせもとには戻らないいです。もう二度とくっつくことがないんだから。
だったら最後はどう捨てようが私の勝手じゃないですか」

「それでも、僕は志野ちゃんが傷つかない方法でお別れして欲しかったな。
どうして織部と別れたの?」

「!!?なんで知ってるんですか?」

「僕の情報網はすごいんだから」

「女の口は軽いですからね。
…なんでしょうね。全部知ったつもりでいたわけではないんですよ。
知らないことがあって当然だと思ってたんですけど…。
一度溝を感じてしまったら、それがどんどん深くなっていく一方だったんですよ。
それが何をしても引っかかってしまって、八つ当たりしかできなくなってしまったんですよね」

「志野ちゃんはこんなに良い子なのに…それに気付かなかったあいつが馬鹿だなんだよ」


黄瀬戸さんは私の傷ついた指を舌で舐める

「志野ちゃんの傷ついた指も心も僕が治してあげる。
ねぇ。僕にしない?」

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作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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(プロフ) - 13日の金曜日さん» あっ。正解w元は鬼灯で書いてたものを引用して名前変えだけですからw (2015年7月28日 19時) (レス) id: 50aca512b0 (このIDを非表示/違反報告)
13日の金曜日 - 白澤とか唐瓜とか出てきて鬼灯○冷徹かと思った自分を殴ってやりたくなる、今日この頃 (2015年7月28日 14時) (レス) id: e33d5cb0ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2015年5月9日 5時

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