19.風邪引き ページ19
朝方に携帯電話が鳴る
液晶には『織部』の名前
昨日の夜会ったばかりだと言うのに、朝から電話をかけてくるのは珍しい
メールじゃダメなのか？
急用？
「おはよう。どうしたの？」
「志野ちゃーん」
電話越しに大声を出されて耳がキーンとなる
「うっさいな!?何!?」
携帯電話を耳から離し、私も負けじと大声で返す
すると今度は小さな声で何かぼそぼそと言っている
面倒くさい奴め
普通に携帯電話を持って会話をする
「何？よく聞こえない」
「風邪引いた。僕死んじゃうのかなぁ？」
声はか弱い
昨夜私と会ったせいで高熱でも出たのだろうか？
「熱は？」
「37.3」
「いっぺん死んでこい!!」
イラッとして思わず電話を切ってしまった
たかが微熱ごときで大袈裟な
私だって仕事で忙しいんだから
ルームメイトに看病してもらえればいいんだ…
「志野ちゃんなら来てくれると思ったよ」
弱った織部さんを想像したら萌えてきて
それがルームメイトに甘えていると思ったら許せなかった
なんて事は口が滑っても言えない
「冷えピタ貼って寝てろバカ」
「バカは風邪引かないんだよ？」
「風邪引く薬剤師って何？」
「志野ちゃん…さむい…」
うるんだ瞳で、目を細めながら訴える織部さん
「布団増やしますか？湯たんぽ持ってきますか？」
「志野ちゃんが温めて？」
布団から両手を差し出し、上目遣いでおねだりしてくる
「いいですよ」
布団に入り、織部を抱きしめると熱かった
寒気がしていたし、これから熱があがるかもしれない
来て良かった
「志野ちゃんの手冷たい」
志野「ごめんなさい」
急いで織部さんから離れようとするが、手を取られて止まる
織部さんは私の両手を自分の頬に当て
私の手を包み込むように織部さんの手がある
「これ…気持ちいい」
織部さんはそう言うとそのまま眠ってしまった
ご飯は？
そう思ったが
私の手を握り、幸せそうに眠る織部さんを起こす事が出来なかった
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梼(プロフ) - 13日の金曜日さん» あっ。正解w元は鬼灯で書いてたものを引用して名前変えだけですからw (2015年7月28日 19時) (
レス) id: 50aca512b0 (このIDを非表示/違反報告)
13日の金曜日 - 白澤とか唐瓜とか出てきて鬼灯○冷徹かと思った自分を殴ってやりたくなる、今日この頃 (2015年7月28日 14時) (レス) id: e33d5cb0ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鋳 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/
作成日時：2015年5月9日 5時
