彼女が僕に振り向かない！

其れは大事な贈り物 ページ4

彼女は名前をAといった。

家元は神社で、“巫女”の仕事をしていたらしい。


乱「ねぇ、橋本．．．。」

『なんですか、江戸川さん。』


彼女を“橋本”と呼ぶのには、ちゃんとした理由がある。

家族を亡くした彼女は、両親からもらった唯一の名前を大切にするはずだ。

．．．僕がそうであるように。

だから彼女も、僕のことを“江戸川さん”と呼ぶのだろう。

たんに、距離を置かれているのかもしれないが。


『あ、もしかして．．．。
警察学校を追い出されたの気にしてます？』

乱「！！！」

『図星みたいですね。
大丈夫。私もあの人にはうんざりですから！』


たまに、こういう発言をする彼女に鼓動が速まるのがわかる。

この優しさに救われたのも事実だが、その優しさに狂わされていたら元も子もない。


『次は…
あ、面接ですね。』

乱「ねぇ、橋本…。」

『？はい？』

乱「なんで僕を苗字で呼ぶの？」


遂に、言ってしまった。

如何しても、聞きたかったから。

彼女になら、名前で呼んでもらっても構わない。


『乱歩…って、
呼んでもいいんですか…？』


決まってる。それくらいわかるだろう？

もどかしい気持ちをこらえて、

僕は答える。


乱「当たり前でしょ
……A。」


そうやって、僕たちは互いを支えあった。

それにしても、彼女はどうも僕を揺さぶるのが得意みたいだ。

“わかっているのにわかっっていない”ふりでもしているのか、

本当に分かっていないのか。

……彼女が気になって仕方ない。


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雑でごめんなさいm(_ _)m

冬休みに本借りられないので、更新はしばらく後になるかと…(汗)

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