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狐のお面 ページ14

「おい!いい加減起きろ!!」

何者かが私の頭上で叫んでいる。



誰だろう……って、私、さっき気絶したんだっけ?

私は、倒れたことを思い出し、慌てて起き上がった。


「はぁ、やっと起きたか。」

声がする方を向くと、狐のお面のようなものを付けた人がいた。

声の高さから考えると、多分男。


でも、私と身長が近くて、男っていうより男子。


私は、狐の男子にこの状況を聞いた。

「あなたは誰?ここはどこ?なんで、私をここに連れてきたの?」


狐の人は、少し不機嫌そうに私に話した。

「少しくらいビビれよ。なんか、つまらないだろ。
 それに、いきなりの質問攻めかよ。」


そう言う彼は、まるで若武みたいにガキっぽくて少し笑ってしまった。

「ごめんね。あんまり怖い感じがしなくて。」


そう言うと、彼は、驚いたように聞いてきた。

「お前、笑うんだな……。」


むっ、私は笑っちゃいけないっていうの?

思わず、顔をしかめていると、彼が私の頭を優しく撫でた。


「いや、少し驚いただけだ。
 お前を襲ったとき、まるで感情がないかのような顔だったからさ。」


そのあと、彼は小さく何か呟いたが、私の耳には届かなかった。

「何か言った?」

私が聞くと、彼は撫でるのをやめ、なんでもないと言った。



てか、この人は多分、私を誘拐したんだよね。

でも、なんでだろう。


そんな悪い人とは思えない。

それに、私と同じくらいの歳だろうし。


私、もう少し人を疑った方がいいのかなぁ。



私は、静かに彼を見つめていた。

悪い人じゃない→←遊園地へ



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彼方 - めっちゃ泣きました。私は始めの方のアーヤに共感です。 (2022年1月28日 14時) (レス) @page44 id: ff2f6a1a44 (このIDを非表示/違反報告)
あき@草売り大魔王(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます!!ななななんと!!そう言われると照れますね///番外編書いた甲斐がありますd( ̄  ̄)これからも頑張ります!! (2021年7月22日 12時) (レス) id: 8824d19027 (このIDを非表示/違反報告)
- 本編より番外編が私好きです。応援しています。 (2021年7月22日 12時) (レス) id: f67671a5a5 (このIDを非表示/違反報告)
あき@草売り大魔王(プロフ) - ほっと梅昆布茶さん» えっ!?そんな言葉もらった昇天しますよどうしてくれるんですk((殴 哲学……難しいんですね(?)更新頑張ります!! (2020年8月25日 16時) (レス) id: 8824d19027 (このIDを非表示/違反報告)
ほっと梅昆布茶(プロフ) - 本編の方を読んで、物凄く、物凄く泣きました!鼻炎と相まって顔がグチャグチャになりましたよどうしてくれるんですk((殴 兎に角、とても感動しました!最後に愛とは何かと考え、朝から哲学的な気持ちになりました笑 番外編の続きも楽しみです!頑張ってください! (2020年8月25日 8時) (レス) id: e9c40f925b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あき@草売り大魔王 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp  
作成日時:2019年11月12日 17時

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