消えた皆と生きる自分

そして、積もる ページ3

ここまで走れば大丈夫だよね。



そう思い、足を止める。

夢中で走ったけど、ここはどこだろう。





辺りを見渡し、私はまた涙が溢れる衝動に駆られた。

だって……ここは浜田高校付属中学校だったんだもの。





……翼と忍との出会いのきっかけ。




翼が編入してきた時は、女子が嵐のような声をあげていたっけ。


私もあの時は驚いたなぁ。

顔がとても整っていて、天使のようだったんだもの。



でも、KZで活動していくうちに、ちょっと天然が入っていたり、情熱的だったり、悪戯が好きだったり、本来見えない部分が見えたんだ。


それにいつも助けてくれたよね。

心の友として支えてくれた。






忍に、初めて出会ったときは、女の子みたいって思っちゃった。



紫色に輝く瞳、風に靡く長い髪。

とても男の子だと思えなかったんだ。



AIに詳しくて、出会った直後は尊敬の的(まと)。



でも、KZで活動していくうちに、かなり天然で空気が読めなかったり、霊感が強く魂と話せたり、普通なら信じれないことも知れた。




私が呪われそうになった時も、必死に守ってくれたよね。








思い出を巡るうちに、また涙が溢れてきた。


自分の犯した罪が頭から離れない。






誰か私を責めてよ……。


同情なんていらないから。



同情なんて、余計に虚しくなるだけなの。





だから……

誰か私を追い詰めて

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