決意 ページ12
アーヤは私の言葉に、キョトンとし、さっきまでの緊張が嘘のようだった。
相変わらずだなぁ。
「Aちゃん、知ってたってどういうこと……?
怒らないの……?」
アーヤのか細い声に私は笑った。
「ん〜、まあ、アーヤがKZに復讐しないってことくらい、分かってたってことかな。
それと、なんで私が怒るの?」
「だって、Aちゃんにたくさん迷惑かけちゃったし……。」
アーヤは俯き、スカートの裾を握っていた。
そんなに怖がらなくてもいいのに。
「私がアーヤを怒る資格はないよ。
アーヤを間違えた方向へ進ませようとしてたんだもの。」
そう、私はアーヤの隣にいる資格はない。
KZに復讐するなんて、アーヤに聞いてしまった私がいけなかったんだ。
アーヤが間違えに気づかなかったら、絶対に自分では気づけなかっただろう。
私は心からの気持ちを込めて言った。
「ごめんね。」
すると、次の瞬間、アーヤの瞳からは涙が溢れていた。
この世の宝石のどれよりも美しく、まるでダイヤモンドのような。
アーヤは涙を流しながらも、笑った。
「Aちゃん、一緒にKZを取り戻そう。
あと一度だけ、私にチャンスを頂戴。
今度こそは間違えないから。」
あぁ、美しい。
なんて、綺麗な心なのだろう。
なんて、強い気持ちなのだろう。
私、アーヤの友達で本当に良かった。
チャンス……私にも頂戴。
私は、スカートの裾を掴んでいるアーヤの手を取った。
「うん、取り戻そう。
私にもチャンスを頂戴。
大丈夫、アーヤと私だもの!」
私はアーヤの手を離さず、秀明に向かって走った。
走りながらスマホを触り、KZに一斉メールを送る。
“直ちに秀明に集合!”という文字を書いて。
もう間違えない
.
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にゃ〜 - いや、私が見てるやつほとんどあき@草売り大魔王さんが作ったやつじゃん。尊敬します!🌟 (2023年5月6日 10時) (レス) @page2 id: 26a4d90e30 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯史奈 - 引き継ぎなんですね、、、!きっと文才に恵まれた秋さんに引き継いでいただけて、元の作者さんも喜ばれてると思います😌 (2022年10月15日 19時) (レス) @page14 id: c2fa850386 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯史奈 - 、面白かったです!!更新停止中で大変かとは思いますが、いつか更新されることを楽しみにしています、、、。 (2022年10月15日 19時) (レス) @page14 id: c2fa850386 (このIDを非表示/違反報告)
あき@草売り大魔王(プロフ) - #Nonnさん» いいんじゃないですか!書くの楽しいですもんね!書くときになったら、応援させていただきます! (2019年12月12日 20時) (レス) id: 8824d19027 (このIDを非表示/違反報告)
#Nonn(プロフ) - 楽しみにしてます!私もKZのなんか書こうかな…… (2019年12月12日 18時) (レス) id: 1805e22a4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あき@草売り大魔王(Anri) x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp
作成日時:2019年9月28日 11時