領域を越えて～限られたライフ～ (ページ13)

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【第十二章】ページ13

9月29日

「ねぇねぇ、紗綾どうしよう.........っっ！」

「なに？」

「私、退学になっちゃうよぉ…」

「えぇ～？！何でよ…」

「……………愛美に、、、
ネーム見られた」

「え？ネームって…？」

「私…愛美のことを漫画で描いたの。退学に追いつめたり意地悪したりしてたでしょ。
許せなかったから…ッ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

…でも、愛美に見せるつもりなんて無かったの。うまく描けたら、
投稿してみようかなー…って。そんな軽い気持ちで描いただけだったのに、、、
まさか、
愛美に見られるなんて…ッ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿……。」

「え…？」
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「あ～ら、お二人さんごきげんよう
どうしたのぉ？そんなに暗い顔して…」

「あッ愛美様！！おはようございます」
、、、紗綾…

「.....西園寺さんは―？」

「＿＿＿はぃ？」

「ご挨拶♡」

「＿＿＿＿＿＿＿…ッ！？」

ツンッツンッ…

え…？

紗綾＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿？

気付けば紗綾がひじでつついてくる。

あぁそうか。
私…退学になりそうなんだ。

下手に動けば、即退学になりかねない。そんなこと何で気付かなかったんだ。
ここは堪えるしかない…。

「あぁ！そうだぁ♡
西園寺さんはもうすぐ退学になっちゃうんだよね？だったらもう…いらなくない？」

愛美の指差した方向を見ると

そこには私の鞄＿＿＿＿＿

「紗綾ちゃん、そこにある鞄…
捨ててくんない？」

これ？と聞くような仕草＿＿＿＿

「紗綾！それ私の鞄…」

「そうなんだ..」

一瞬だけ安心した私が馬鹿だった＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

紗綾を信じた私が馬鹿だった＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿…

“バコッ＿＿＿＿＿＿”

「～～～っっ///」

紗綾はゴミ箱に私の鞄を捨てた。

愛美と笑いながら、

『実はムカついてたんだよねー』なんていう。

鞄を捨てられた事よりも、

紗綾に裏切られた事の方がよっぽど苦しかった。