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Aside








A『…………懐かしいな。』



左馬刻「あ?何がだ?」




A『ん?左馬刻が、

自分は私のものだって言ってくれた時のこと

少し思い出してた。』




左馬刻「……んなの、覚えてねぇ。」





A『いいの。

左馬刻が覚えてなくても、

私が全部覚えてるから。』








ギュッ





左馬刻「………………悪い。」



A『ふふっ。どうして謝るの?

何も悪いことしてないでしょ?』




左馬刻「お前だけが覚えてて、

俺が忘れてるなんて、んなの寂しいだろ。



……2人のことなんだぞ。


どっちかが覚えてなきゃ、

意味ねぇじゃねぇか。」




A『そう?

私は、自分が覚えていられれば

それだけでいいかな。



それに、好きな気持ちは、

ちゃんと共有出来てるんだから、十分だよ。』





左馬刻「………………やっぱ、好き。


お前、ほんと……出来すぎなんだよ。






こんなんじゃ、いつまで経っても

お前より大人になんかなれねぇ。」




A『何歳になっても、

歳の差は埋まらないよ?』




左馬刻「……そういうんじゃねぇよ…。」




A『そういう事だよ。



でも、左馬刻が気づいてないだけで、

私も左馬刻にたくさん甘えてるんだよ。


左馬刻の存在に、助けられてる。




左馬刻は、ちゃんと大人だよ。

子供っぽいと思ったことなんて

一度もないんだからね。』




左馬刻「いつもガキ扱いしてる癖に

何言ってんだよ。」




A『違う違う。

大人だからこそ、

たまには肩の力抜いて欲しかったの。



本当に子供っぽい子ってさ、

言わなくても、わがまま言えるの。





大人になるにつれて、

わがままって言えなくなるし、

人に甘えるの難しくなるんだよ。



左馬刻は、出会った時から、

ずっと大人だったよ。


だから、声をかけたの。』





左馬刻「…………お前の前じゃ

俺は、ただのガキだろ。


いいのかよ、それで。

もっと大人なやつの方が

お前には合ってるだろ。」




A『そんな事言わないでよ、

私は左馬刻が好きなのに。



それに、いつも大人な人が

自分の前でだけ甘えてくれるのは

嬉しいものなんだよ。




だけど、あれだね。


銃兎さんとか理鶯さんの前では、

左馬刻はちゃんとわがまま言えるんだね。』





左馬刻「…………ふっ。

なんで、寂しそうなんだよ。」

彼女→←不安



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作者名:ゆず | 作成日時:2019年7月17日 2時

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