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看病 ページ8

左馬刻side






ふと目を覚ますと、

体がだいぶ楽になっていた。

あのおっさんが手当してくれたんだろう。



目の前には、いてくれるだけで

落ち着く存在がいた。





左馬刻「…………A……?」





A『…………頑張ったね。

お水飲める?』





Aはいつも俺に、頑張ったね。と言う。


俺にとっちゃまだまだだが、

自分のしている事を肯定されるのは

やはり気分がいい。



そんで、こいつの匂いや優しい手つき、体温。

全てに癒される。

気持ちが落ち着いてくるのが分かる。









驚いた。

俺は熱なんか出してたのか、と。

だが、納得だ。

いつもと体のだるさが違いすぎた。



水と薬を飲まされ、再び一緒に布団へ潜る。





昔はこんな俺より弱い女に

面倒を見られるのがなんとなく嫌だったが

こいつへの気持ちを自覚してしまってからは

こいつと居る時だけは、

素直に甘えさせてもらっている。



どうせ、強がったところで

何故か見抜かれてしまっていたから。




そのまま意識を手放し、

次に目を覚ましたのは、1、2時間後だった。




左馬刻「……A…おい。」



A『ん…………左馬刻?起きたの?』



左馬刻「……水、あと、なんか食いてぇ。」



思い返せば、今日はまともな飯を

食べていなかった。



イライラしていてタバコばかり吸っていた。




A『お粥持ってくるから待ってて。

お水、とりあえずこれ飲んで。飲める?』



左馬刻「……あぁ…。」



A『……取ってくるね。』



俺の頭を一撫でし、部屋を出ていく。



水を飲み、体を起こして待っていると、


お盆を持ったAが戻ってきた。





左馬刻「誰かいんのか?」




A『……とりあえず、食べて。』



Aからお盆を受け取り、

ゆっくり食べ始めた。





A『……左馬刻のいる場所に行ったら

銃兎さんがいてね。


色々聞かれたんだけど、

急いでたから、手が空いたら

ここへ来いって霧島が言ったの。


ついでに理鶯さんのことも

呼べって言ってたから、

二人とも来たみたいだった。




今は、あの二人とチームを組んでるんだね。』





左馬刻「……あのおっさん、

またペラペラ喋ってんのか。」




A『……あんな会い方しちゃったら、

隠すのは難しいかもね。


だけど、話しても平気だと思ったんでしょ。

霧島は人を見る目はあるから。』

甘え方→←起床



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作者名:ゆず | 作成日時:2019年7月17日 2時

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