荒療治 ページ42
乱数side
こいつ、何言ってんだ?
乱数「僕らがAとあいつを
会わせるわけないじゃん!」
寂雷「落ち着いて。
これは確かに、リスキーだけれど
彼に会うことによって、
昔の記憶や、今までの事を
思い出すかもしれない。
そうすれば、Aから直接
何があったか聞けるだろ?」
一郎「……けど、Aにとって
思い出したくない事だとしたら
無理に思い出させるのは
……やめてやりたい。」
寂雷「……彼女にとって
辛い過去ならば、ね。
けど、彼女の様子を見ているとね…
私らからするとやっている事は
普通じゃないし、辛い事だ。
しかし、彼女はそれを辛い事だ
とは認識していないように思う。」
左馬刻「……それは、どういうことだ?」
寂雷「……彼女にとっては
それが日常だった、という事だね。
それが普通。当たり前なんだ。
彼女にとってのトラウマは
一人になること、だ。
拉致…誘拐、かな?
誘拐された時も、捨てられた時も。
彼女は一人になった。
だから、一人を怖がる。
あくまで、それだけだ。
彼女が初対面の人に怯えないのは
恐怖を認識していないからだろう。」
……なんとなく、言いたいことは分かる。
Aは、本当に人に対して
怯えたり怖がったりしない。
それは、誰かに酷いことを
された経験がない、または
そうされた、という認識がないからだ。
Aの様子を見る限り、
Aがされた事、させられた事は
間違いなく、虐待、と言っても
過言ではないはずだ。
乱数「……そんな荒療治をして
Aにもしもの事があったら…
寂雷、責任取れんのかよ。」
寂雷「………マイクを使ってもいいなら
絶対に、助けると誓おう。」
乱数「……その約束、絶対守れよ。」
一郎「寂雷さん、俺からも
お願いします。」
左馬刻「……俺からも頼むぜ、先生。」
寂雷「あぁ。」
乱数「……なら、今夜、
Aにその事を話す。
会わせる日程は、あとで。」
左馬刻「おう。頼んだ。」
そして、今夜。
ふぅーーーー…………………。
ピンポーーーーン
乱数「げんたろー?だいすぅー?
Aーーー!いるー?
おっ邪魔しまーす!!」
幻太郎「乱数、こんな時間に
珍しいですね。少し静かにして下さい。
2人は今お風呂ですよ。」
乱数「そっか!
じゃあちょっと待たせてもらうね〜。」
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宇宙 - 凄い共感します!!3$EVEN の夢かよ!?のところとか良いですよね。あと左馬刻様のボソッと喋る時も!推しは独歩だけど話が合う気がします。ヒプノシスマイクの小説そこまでたくさんあるわけではないので、このような作品が読めて嬉しいです。作品全部読むので応援してます。 (2020年8月16日 21時) (レス) id: 95c29b5ba6 (このIDを非表示/違反報告)
チョコレートバカ - あああああっっ…続き、楽しみですっっっっっ! (2019年6月30日 21時) (レス) id: b750cb0a89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2019年6月23日 16時