ブクロの番犬の隣を歩くのは…。2

踏み込む ページ14

二郎side






Aを実家に送って来た後、

兄ちゃんとちょうど玄関で会って

そのまま二人で家に入った。





それから

兄ちゃんが作ってくれたご飯を食べ終わり、

くつろぎながら、兄ちゃんに話しかける。





二郎「兄ちゃん…。」



一郎「ん？どうした？」



二郎「Aの両親の事なんだけど。」



そう言うと、あからさまに

ばつが悪そうにする兄ちゃん。




一郎「…ごめんな、

その事は、Aの口から聞いてくれ。」





二郎「今日、Aを送っていったけど

…特別変わった様子もなかったし

なんで、そこまで隠すのか

とにかく理由が知りたい。



俺、前は何か悪いことをしたのかと思ってたけど

そういうんじゃないみたいだし、

金持ちなのは、Aを見てれば分かるから。



……Aの両親って

なんで、家に全然帰ってこないの？」




一郎「……その、な…。」






二郎「なんで、兄ちゃんは知ってるの？」




一郎「…TDDん時に、

家がすげぇでかいのを見て、

その……左馬刻が聞いてたんだよ。


んで、一緒にいた俺にも

教えてくれたって感じだな。



……なんで、俺らには話してくれたのか

そこら辺は俺もよく知らないんだ。


ごめんな。」




二郎「……そっか。


分かった、ありがとう兄ちゃん。」





結局はA次第なのかと諦めて、

その話題は自分から振ることをやめた。









次の日、朝に連絡をして

Aを実家まで迎えに行けば、

両親はまだ休暇で家にいるらしい。




少しでも見えないかとこっそり覗いて見たけど

カーテンは閉められていて、

中を覗くことは出来なかった。





A「…隠し事されて、嫌だよね。」



二郎「っえ！？」




急にそんなことを言われて慌てた。



二郎「何、いきなり…なんで？」




A「……両親の事、

本当は話すべきなんだと思うけど、


……二郎の重荷になりたくなくてさ。」




二郎「あ、、え？そういう事？


そんなの、全然気にしねぇのに。

ってか、いずれ、その……

結婚、とかするってなったら

どうせ会うことになるんだしさ、



別に急かしたりしないよ。」






A「…………結婚…。」




二郎「あっ、やっ！

もしもの話！あっ…でも…

俺は、、Aと

そうなれたら…嬉しい、けど。」





A「……ははっ、そうだね。

私も、そうなれたらいいな。」




二郎「っ！うんっ！」

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