君の日常2 [カラ松] ページ30
「…ここは…」
映画館？にしては規模が小さいか。ここは、の後が続かなかった。
「ここは劇場さ。」
「劇…場……」
あまり現代では言わない表現だ。
劇場と言われましても…ポスターを貼るらしき場所には何も掲げられておらず。それどころかなんか…剥がした？みたいな紙の残りがついている。
「Aちゃんは都外から来たから知らないと思うが、赤塚区は案外古いものが残っている町でもあるんだぜ？」
「…はあ。…えっ、カラ松さんっ。」
説明に頷いていると、彼はそそくさと劇場とやらに入って行ってしまった。演目もなさそうなのに入って大丈夫なんだろうか…！
誰もが素通りしていく古びた建物に、自分も足を踏み入れた。
***
「…。」
「…誰も…」
「ああ、今じゃ物好きな演劇人間くらいしか足を運ばないだろうな。」
「…もしかして、ここは…」
「ビンゴォ〜？正式には劇場"跡地"だな。」
受付だったらしき小部屋の前を通り抜け、ぎし、ぎし、と赤絨毯を踏みながら…二人で歩く。
カラ松さんは慣れたようにとあるホールの扉を開いた。
「演劇部だった頃にも相当廃れていたんだが、それでも管理人はいたんだ。…たまに練習させてもらった。」
ｷﾞｨ…
「…わあ。」
間の抜けた声が出る。
小規模ではあるが、小窓の日の光を受け使い古された舞台が照らされていた。
完全閉鎖された映画館ならこうはいかなかっただろうけど、なんて考えながら先を行くカラ松さんについて行く。
客席付近も歩くだけで
私が舞台近くの客席近くにいると、いつの間にかカラ松さんは舞台に上がっていた。
堂々とはしているが、格好をつけていない微笑が逆にかっこいいと感じてしまう。
「連れてこられる場所がこれくらいしかなかったんだ。」
「いえ、十分ですよ。楽しいです。」
「かといってできることもないんだが。笑」
松野家まで連れて行ってくれたのは彼だったな、なんて思い出しながら見上げていると、手を差し伸べられた。
「お手を、レディ？」
「はい…！？…はい…///」
目の前には小さな階段。
誘われるまま、その手に手を重ねた。
「…あ、そうか。コイツも…ﾌｯ…俺も罪作りな男だぜ…」
？
舞台に上がって少しの間にカラ松さんは自分の小さなカバンを見ていた。
「正直、外出を誘った時焦っててな。
「…はいっ。」
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ちよ(プロフ) - イラさん» イラちゃん…！ありがとう…！ほっこりしてくれたならよかった…！でもこっからは原作ネタの六つ子話とかも入れていく予定だからねｗｗ応援本当にありがとう！ (2016年10月22日 21時) (
レス) id: 7980a9d63a (このIDを非表示/違反報告)
イラ(プロフ) - お久しぶりに来たけど相変わらずほっこリする小説だよ〜！！人の温かみや辛さがひしひし伝わってきたよ！！ゆっくりで良いから頑張ってね！ (2016年10月22日 16時) (レス) id: 1dff651d8b (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - わあ”！さきさん！！どんぴしゃですね！！笑 現役薬学生さんにコメをいただけるとは…！本当にありがとうございます！共感ほんとありがたいです〜><//(実習はもう終わられたのでしょうか(/ω＼)) さきさんの大学生活も心の底から応援しております…！ (2016年10月17日 23時) (レス) id: a6e972599e (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - (実際プロタミン聞かれたときに心臓が体外に吹っ飛ぶかと思ったよね…) (2016年10月17日 23時) (レス) id: a6e972599e (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 私某私立女子大の薬学生なのですごく共感できます！これからも頑張ってください！ (2016年10月17日 22時) (レス) id: 1e3e119e4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちよ | 作成日時：2016年9月19日 20時
