君の日常…? [一松] ※ ページ22
「一松さん。」
穏やかな声を聞いて振り向けば、Aは条件反射のように微笑んだ。
「今から何を…というか、日頃一松さんは何をしているんですか?」
「ハ…w そんなに知りたい?」
諦め半分、俺キモチワリー半分。
笑って問えば
「!?」
口元笑顔のままAは"これは嫌な予感かな"と背筋を伸ばした。
*****
「……ン…//…は…っ…あは、ヤバ……」
切ない声の合間に聞こえる自嘲。
「も…と、もっと……踏んでくれても…ハ、良いですよ…ッ…」
しっとりと発せられた、命令ともとれる懇願。
寝室の隅。縄にくくられた一松さんは、壁を背にくたっと座っていた。
麻縄と、柔らかい腹部の間に、足の指先を沈ませる。
クッ、と押せば、なんとも扇情的な吐息が返ってきて。
自然と、私も、呼吸が……上がる。
いやいや、私何してる?
このセクシーボイス出してるの男性ですよ。
何ですかねこの状況。
『何個かしたいことはあるんだけど取り合えず何も考えずに俺の言う通りに縄で俺の身体縛ってくれない?』
『え"。(白目)』
『どーせ十四松辺りから俺の性癖の話は聞いてるデショ。』
『あ、あ、はぁ、なるほど。』
何がなるほどだ。
何故そこでトドメを刺してやらなかった!
あそこで反論しておけば彼はこんな姿を晒さずに済んだかもしれないのに!
あっちゃー!一松さんのプライバシー保護のためにも否定してあげればよかったー!
でもちょっと"もしかしてしてここは言うこと聞いた方が喜んでくれるのかな"とか思っちゃったー!
「……っ!//」
自分でもわかる、顔は真っ赤だ。
「……もっと……」
「は…//……ッはぁ…」
馬鹿じゃないの、何もされてない私まで…なんでこんな…。呼吸が上がるの。
「やばいね…あんたもコーフンしてんだ…?」
「…ッ!!?//ち、ちがっ…!!!」
「何も違わないよ……ハ…いいな、これ。"Sっぽい事をさせる"ってのも、…わるく、ないね…」
「〜〜〜///」
「ほどいてもらっていい?」
「え?もう…いいんですか…?」
「時間も押してるしね。」
なんの時間だかさっぱりだが『やりたいことは何個かある』と言っていたんだし、他にもやりたいことがあるんだろう。
***
「あ…っ痛っ……」
「うわ、肌…やわらか…ごめん、予想外。」
縄が腕に食い込む。
多分、彼は気を遣ってくれたんだろうけれど…摩擦係数が高いからか地味に痛い。
後ろ手で腕と足先を縛られ、猫耳カチューシャの私の姿はどんなだろう…。
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ちよ(プロフ) - イラさん» イラちゃん…!ありがとう…!ほっこりしてくれたならよかった…!でもこっからは原作ネタの六つ子話とかも入れていく予定だからねww応援本当にありがとう! (2016年10月22日 21時) (レス) id: 7980a9d63a (このIDを非表示/違反報告)
イラ(プロフ) - お久しぶりに来たけど相変わらずほっこリする小説だよ〜!!人の温かみや辛さがひしひし伝わってきたよ!!ゆっくりで良いから頑張ってね! (2016年10月22日 16時) (レス) id: 1dff651d8b (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - わあ”!さきさん!!どんぴしゃですね!!笑 現役薬学生さんにコメをいただけるとは…!本当にありがとうございます!共感ほんとありがたいです〜><//(実習はもう終わられたのでしょうか(/ω\)) さきさんの大学生活も心の底から応援しております…! (2016年10月17日 23時) (レス) id: a6e972599e (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - (実際プロタミン聞かれたときに心臓が体外に吹っ飛ぶかと思ったよね…) (2016年10月17日 23時) (レス) id: a6e972599e (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 私某私立女子大の薬学生なのですごく共感できます!これからも頑張ってください! (2016年10月17日 22時) (レス) id: 1e3e119e4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちよ | 作成日時:2016年9月19日 20時