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神様はそこまで味方をしてくれないらしい。走り出した4歩目で盛大に転んでしまった。よかった、車来てなくて。こんな恥晒しをしたことについてはもう触れることすら疲れてしまった。
「はは、少しは落ち着いてください」
笑いながら転んだ私を起こしてくれたジェントルマン。2度も助けられるなんて。頭が上がらない。
『す、すいません…』
「あー、膝擦りむいちゃってるね。ウチ、すぐ見えてるとこにあるから手当しよっか」
『えっ？』
いきなりの展開についていけない私をスルーして、立てる？はい、立てます。というやり取りをして彼はウチへと向かっていった。
.
『お、おじゃまします…』
なんだか高級なマンションだなあ、なんて呑気なことを思いながら彼の家へと入れてもらった。そこ座ってて、と言われるがままに座り、またぼーっとこの状況について考えてみた。
そうか、この人はお金持ちなのか。だからこんなにも優しいのか。素晴らしい心の持ち主だ。日本も捨てたもんじゃないな、と勝手に関心をしていると救急箱を持ってやってきた。
「はい、染みるけど我慢してね」
『う…い゛ったい……』
普通に手際よく応急処置をしてくれて、これは感謝してもしきれない。ともう1人諭吉を渡そうかなとカバンから財布を取ろうとしていると、
「ねぇ、料理得意なんでしょ？じゃあキッチン適当に使っていいから、何か作ってくれない？」
『へ…』
と、いうわけで命の恩人さんのキッチンを借りて、急遽手料理を振る舞うことに。
「あ、野菜は入れないでほしいな」
『わ、分かりました…』
さりげなく言いましたけど、野菜の入っていない料理って相当難しいですよ？スイーツじゃあるまいし…。でもここは腕の見せ所、野菜嫌いの人に如何に美味しく野菜を食べてもらえるか、これに懸かっているな。よし、張り切るぞ！
.
『ど、どうぞ』
「お、美味そうー。いただきます」
それから約30分後、手料理の定番オムライスを作った。私の命の恩人さんことこの家の主さんは、仕事なのかパソコンとずっと向き合い続けていたので私が野菜を切っていた所は見られていないとみた。
どうかな、一応味見はしたけれども人の味覚というのはそれぞれなわけで、万人受けする料理を作ったって100人に1人は不味いと言う人がいる世の中だ。お口に合えばいいのだけれど…。
「ん、美味い。美味いよ」
『ほ、ほんとですか…！』
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ちゃるちゃる(プロフ) - いろさん» ありがとうございます〜！これからも温かい目で見ていただけると嬉しいです！ (2020年2月22日 16時) (
レス) id: d523c3bebb (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 続編おめでとうございます！楽しみにしてますっ (2020年2月21日 6時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃるちゃる | 作者ホームページ：
作成日時：2020年2月20日 17時
