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「えっ？」
いきなり突拍子もないことを言われて変な声が出た。目を見開いて驚く俺にかわいた笑い声が降ってきた。
「私そういうの分かっちゃうんだよね〜天才だから」
「は？」
何だこの人。思ったよりも低い声が出て自分でも驚いた。けどそれぐらい意味がわからない。誰この女。お兄さんと呼んでくるあたりで俺のファンでないことは分かるが。
固まっている俺に余裕げに微笑んで1歩進んで近づいてきた。
「大丈夫。今年のクリスマスはきっと良い日になるよ」
「何言ってるんですか？」
「私にはお兄さんの未来が見えるのだよ」
やべぇ、変な女の人に捕まっちゃったわ。構ってやんないでさっさと歩いちゃえばよかったと今更後悔。未来が見えるとか超能力者じゃないんだから。俺は無視をすると決めて歩き出した。
「ちょっと待ってお兄さん」
「ついてこないでください」
「お兄さん、会いたい人がいるんでしょ？」
「知りません」
「その人に会えるよ」
根気強く俺についてくるこの人に嫌気がさしてため息がこぼれた。やっぱりこの時期って良いことない。不運に見舞われすぎている。
立ち止まってしまったが最後。ぱっと両手で力強く握られた。でもなぜか温かさを感じて嫌じゃない。
「───本当に覚えてないの？こうちゃん」
「へ…」
もう一度目の前にある顔を見る。さっきの余裕そうな表情ではなく不安そうに潤んでいるその瞳と視線が交わった。見つめていられなくなってパチっと瞬きをしてみるとあの子の面影をふと感じた。そんな、まさか。
「マジで Aちゃんなの…？」
恐る恐る聞いてみると曇っていた表情がどんどん明るくなっていった。この感じはまさに俺が知っているAちゃんだ。
「そうだよ。良かった 思い出してくれて」
「信じられない」
「だろうなと思った」
10年以上も会っていないとこんなにも人って変わるものなのか。いや、それとも彼女が変わりすぎただけなのか。
「どう？美しく成長したでしょ」
「まぁ、」
それよりも不審者感が凄かったとは言えず。でも笑顔が素敵なのは昔と変わってない。
「会いたかったよ、こうちゃん」
「…俺もだよ」
まさか願いが叶うなんて、思ってもいなかった。
「ね、クリスマスのこと 好きになれそう？」
キラキラとした瞳で見つめながら聞いてくる。うーん、そうだなぁ。
「Aと一緒に過ごせるなら好きになれるかもね」
ね、だから今年は隣にいさせてよ。なんてキザなセリフ、俺には似合わない？
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緋歌梨(プロフ) - ちゃるちゃるさん» いえいえ！ (2020年12月30日 22時) (
レス) id: ef32365840 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃるちゃる(プロフ) - 緋歌梨さん» そうなんですね！知らなかったです。教えて下さりありがとうございます！ (2020年12月30日 22時) (レス) id: 6736db345f (このIDを非表示/違反報告)
緋歌梨(プロフ) - コメント失礼します！みかんの白い筋は､アルベドって言うんですよ！ラテン語で“白さ”という意味です！このコメントはスルーしていただいても構いません｡お節介ですいません… (2020年12月29日 20時) (レス) id: ef32365840 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃるちゃる | 作者ホームページ：
作成日時：2020年11月9日 17時
