白馬の王子様【赤司征十郎】

26話 ページ26

「ここか」







(人1)を家までおくった。






もちろんコイツの家だ。






勝手にカバンを漁って鍵を探すのは気が引けたが……





とりあえずベッドに寝かせた。






「……いや……まずいだろ」







ベッドに寝かせたのはいいが、どうする？









コイツが着ているのは仕事着だ。







オレが着せ替えるのか？







いやいや……それは無理だ。






そんな時





prrr






「うわっ!!」







オレが考えていると、携帯が鳴った。








いきなりの事でびびった。









「誰だよ……高尾？」





画面には『高尾』とでていた。






「もしもし？」





オレが電話に出ると向こうから変わらない明るい声が聞こえてきた。






「宮地さぁん？久しぶりでーす」







軽い声に少しだけイラッときたが……








「なんだよ」






「久しぶりに皆で飲みに行かないっすか？」





いや、いいが……なぜ今なんだ？





「いきなりなんすけど、今日しか皆が空いてないんすよ〜」





「今日か？」





目の前で苦しそうに眠っている(人1)を見る。






「いや、今日は無理だわ。お前らで楽しんでこい」






「えー!!まあ、仕方ないっすね」





少し声のトーンが下がった高尾に罪悪感を抱き、もう一度、悪いなと謝った。





「いいっすよ。また行きましょう」





では、と言って電話を切ろうとした高尾を、待てと言ってとめた。






「どうしたんすか？」






オレは(人1)のことを高尾に話した。





コイツの奥さんに来てもらおうと今、思いついた。





「大変じゃないっすか!!今から(人3)に言いますね!!」






その後電話を切り、しばらく待っていた。

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