秘密の時間3 ページ21
しばらく無言が続くと、ふいに王馬くんが口を開いた
王「…でもさー、もしその子がオレならさ、オレはそんな風に死ねて嬉しいけどね」
「…なに、言ってるの…」
王「だってオレは悪の総統だよ?嫌われなきゃ意味が無いんだよ」
そうでしょ?
そう言ってにこりと微笑む
「(あぁそうだ、そうだね…君はそうだもんね)」
王「…だからさ苗字ちゃん、そんな奴とオレを重ねないでよ。罪悪感感じて同じような嘘つきのオレを信じるーなんて言ってさ、それってただのエゴだよね?冗談やめてよねー」
ごもっともな意見だった
「そうだね…確かに君の言う通りだよ…俺はあの子と君を重ねてた、君の代わりに死ぬ覚悟だってあったよ」
王「でしょ?そんなので代わりに死なれても全然嬉しくないんだけど。
−死ぬんだったらちゃんとオレの為に死んでよ」
「うん、ごめ…え?」
王「聞こえなかった?オレはね、誰かと自分を重ねられてキミに死なれても迷惑なだけ。
だからーオレでいっぱいになって、オレのことだけを想って死んで?」
あまりのことに涙も引っ込んでしまった
本当にこの子は…
「…ふ、ふふっ…」
王「あー!笑ったな!絶対に苗字ちゃんをオレでいっぱいにしてやるから!覚悟しててね!」
突拍子もない発言に思わず笑みがこぼれた
「ふふっ…そうだね、楽しみにしてるよ、王馬くん」
王「!…にしし」
話を終えた頃にはもう日をまたいでしまっていた
俺たちは寄宿舎に戻り、今度こそ、深い眠りについた
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モユ - もちろんです!! (2017年5月28日 22時) (レス) id: bbfca86a7f (このIDを非表示/違反報告)
鍋(プロフ) - モユさん» モユさん初めまして!コメントありがとうございます…!面白いと言っていただけて感激です…!頑張って更新していきますので楽しんでいただけたら幸いですー! (2017年5月28日 20時) (レス) id: 39b056009e (このIDを非表示/違反報告)
モユ - とっても、面白いです! 頑張ってください!! (2017年5月28日 1時) (レス) id: bbfca86a7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鍋 | 作成日時:2017年5月25日 21時