夫がいつもお世話になってます。

【４１匹目】 ページ45

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｢侵入者…？｣



目の前に縛られている男を見て、俺はため息をついた
この学園のセキュリティはどーなっているんだ、甘すぎるのでは



だから入学式に猫にはいられたり、今回みたいにへんな奴が侵入してくるんだ



そんなオーラで学園長を見れば、当の本人は汗を流していた



｢ここのセキュリティはそんなに甘くないはず、一体この方はどちらから入ってきたのでしょう｣



｢吐かせるしかないだろうな｣



ピシリと指し棒で床を叩けば男はビクリと肩を揺らした
これくらいで萎縮するくらいなら最初から馬鹿なことなどしなければいいのに、躾が鳴ってないな



｢教えてやろう、この学園内で騒ぎを起こせばどうなるかをな｣



｢お、俺に構ってる暇なんかないからな…！｣



コツリと、一歩男に近づけばそんなことを言っていた



｢…どういうことだ｣



俺がそう聞けば、男は先程とは別人のように気持ち悪く笑う



｢ｷﾋｯ…ハハ…この学園に、試作の使い魔を放った｣



その言葉に目を見開いた
使い魔？こいつは何を言っている



学園内に？使い魔を放ったのか？この駄犬は



｢あいつは、魔力を吸う。吸った魔力は全部俺に蓄積される。あいつをどうにかしないと俺にも逃ゲラレルゾ｣



｢そんな…っ、生徒になにかあってからでは遅い。早く使い魔を捕まえなければ｣



そう言って行動を起こそうとする学園長を止め、男の前にしゃがみこむ



｢使い魔はなんだ｣



｢素直ニ話すとデも？｣



｢…この方法では聞きたくなかったが、その態度を貫くつもりなら仕方ない｣



トントンと指し棒で掌を叩く
俺と目が合った男は、俺に圧倒されたのか少し笑みが消えていた



｢五分で吐かせる｣





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｢使い魔は試作段階、植物のような見た目をしている。日の当たらない場所を好むらしい｣



きっかり五分、のびている男を放置して、使い魔の特徴を話しながら学園長と部屋をあとにした



｢私は生徒を避難させます。クルーウェル先生は使い魔の処理を頼んでもいいですか｣



｢あぁ、うちの生徒の魔力を奪おうと考えたらどうなるか、しっかり躾てやらないとな｣



二手に別れて廊下を走る
日の当たらない場所、一番心当たりがあるとしたら…



『今日の放課後は調べ物をしに図書室へ行くので、少し帰りが遅くなっちゃうかもしれないです。』



｢…っ、！｣



その言葉が頭をよぎった途端、窓から中庭へ飛び降りて目的地へ走った

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