幻覚シンドローム！1 ページ24
一日の間で
こんなに気を失ったのは初めてだ。
あぁ、私は本当にマヌケだ。
あの男子生徒の言葉を思い出す。
「……ん……！Aさん……！！！！」
名前を呼ばれて
ハッとした私は起き上がった。
「寝ていると上司に怒られますよ……！」
あれ、優くん……？
ここは……
『会社……？』
「まだ寝ぼけてんですか。
ほら、早く終わらせないと
また残業ですよ。」
デスクの上には山積みの資料
パソコンは、スリープモードになっている。
急いで手鏡を取り出して
自分の姿を確認する。
『私だ……。』
やっぱりあれは夢だったんだ。
目の前にはカチカチとキーボードを打つ
同僚の優くん。
『聞いてよ優くん。不思議な夢をみたんだ。』
妙にリアルで、
一つ一つ鮮明に思い出せるほどの夢。
「夢？それってもしかして……」
優くんは
キーボードを打つ手を止めて、言った。
「ゲームの世界へトリップする夢ですか？」
『なんで、知って……』
ぐにゃりと視界が歪んだ。
『優くん……？！優くん……！！！』
ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
トントンと小刻みの良い音。
「あら、帰ってたのね。おかえりなさい。」
台所で食材を刻む母の姿。
さっきのあれも夢……？
頭はパニック状態だ。
『えっと……ただいま。』
力が抜けて、私はその場に座り込む
「大丈夫？疲れてるの？」
母は手を止めて
私の元へ駆けつける。
「うん、そうかも。」
残業続きで疲れていたし
きっと夢と現実が入り組んでしまったんだ。
これだからオタクは……。
二次元と三次元の区別は
きちんとつけていたはずなんだけどな。
「ご飯まだだから、部屋で休んでいなさい。」
『ありがとう、お母さん。』
私は自室へ行こうと
階段を登った。
『本当に不思議な夢だった。』
とても短い時間だったけど
すっごい美人になれて
魔法も使えて楽しかった。
それに、推しにも会えた。
戻りたいだなんて考えてはいけない。
私には帰る場所がある。
家族がいる。
推しは遠くから眺めるのが一番なんだ。
『でも、毒キノコ食べて
目が覚めるのは少し気分が悪い。』
私は最後の一段を登りきり
自室の扉を開けた。
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紅葉(プロフ) - わかめさん» HD(激しく同意)です…！ (2020年11月4日 19時) (
レス) id: 12a91dd005 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 紅葉さん» ほんと、バグってますよね笑そこがまた、好きなんですけどね！ (2020年11月4日 8時) (レス) id: b561aca817 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 距離感バグってる…確かに← (2020年10月31日 18時) (レス) id: 12a91dd005 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉さん初めまして！あ、バレました？((自分オクタ推しなもので……つい贔屓してしまいます／(^o^)＼ (2020年10月28日 23時) (レス) id: b561aca817 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - イムム・ルリクリルさん» イムム･ルリクリルさん初めまして！か、神作ですと！？光栄すぎるお言葉とても眩しいです(/ω＼)更新頑張らせていただきます……！ (2020年10月28日 23時) (レス) id: b561aca817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ | 作成日時：2020年10月21日 22時
