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騒動アテンション!5 ページ19

今日の午後0時に
植物園へ来るよう


私は、Aさんに手紙を書き
伝書鳩に渡しました。



名前を書き忘れましたが、
無事伝達出来たようで

私が植物園へ向かうと
既にAさんがいました。



「……ぇ……よ!!!」


『ぅ……さぃ…………ねっ!!!』


男子生徒と二人で。



二人は喧嘩をしているのか
遠くからでも分かるほどに
穏やかな会話ではありませんでした。




こういう時こそ私の出番でしょう。



「二人共!!!何を騒いでいるのです!!」



Aさんも、力で勝てる相手では無いのに
どうしてこうも意地を張るのだか……



私の登場に驚く二人。
この様子だと、Aさんもきっと
私が手紙の主だったことに気付いていない。


「チッ……。」



『学園長ちゃん……』




学園長ちゃん


そう呼ぶのはこの学園でただ一人。
彼女だけでしょう。

女子高生のノリというものでしょうか?

慣れません。



かと言って、嫌ではない。



「一体どうしたのです?
"また"騒ぎを起こして。」



「はっ、言われてやんの。
お前問題児だもんな。」

挑発する男子生徒を
キッと睨みつけるAさん。




「こらこら、貴方たち。
喧嘩はいけませんよ?
折角の学園生活です。
仲良く平和に行きましょう。」


そう言って、二人の間に入り
仲介しようとしたその時





男子生徒がAさんに向けて
転移魔法を唱えていた。



「こんなやつ……こんなやつ……!!」


憎悪を込めて。



「いけません!!
十分な魔力がないとこの魔法は……!!」



十分な魔力がないと

転移魔法は必ず失敗する。



『じゃあね、学園長ちゃん。』


何故か、薄気味悪く笑う彼女。


何故、笑っているのです。


「はっ、気持ち悪い女。
消えて喜んでんのかよ。」


私は静かに拳を握りしめて
彼には気付かれないように
"本当の"転移魔法を唱えた。


彼女の身体はみるみるうちに消えるが
それと同時に、
植物園の大きな木の上へと姿を現した。


あまり遠くへ運ぶと私にも負担ですから
今は気付かれずに、やり過ごすだけ。


「ふん。助けられなくて残念だったな。」


消えたと勘違いした彼は
植物園から出ていった。







いいえ、大人を甘く見られては困ります。




「彼女はちゃんと生きています。」




それにしても、咄嗟の判断で
この落ち着きぶり


私、教育者の鏡過ぎませんかね?

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紅葉(プロフ) - わかめさん» HD(激しく同意)です…! (2020年11月4日 19時) (レス) id: 12a91dd005 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 紅葉さん» ほんと、バグってますよね笑そこがまた、好きなんですけどね! (2020年11月4日 8時) (レス) id: b561aca817 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 距離感バグってる…確かに← (2020年10月31日 18時) (レス) id: 12a91dd005 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉さん初めまして!あ、バレました?((自分オクタ推しなもので……つい贔屓してしまいます/(^o^)\ (2020年10月28日 23時) (レス) id: b561aca817 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - イムム・ルリクリルさん» イムム・ルリクリルさん初めまして!か、神作ですと!?光栄すぎるお言葉とても眩しいです(/ω\)更新頑張らせていただきます……! (2020年10月28日 23時) (レス) id: b561aca817 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2020年10月21日 22時

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