勧誘は御断り？ ページ25
「助言を頂きたいのです。」
ふうん、と彼は興味無さげに相槌をうつ。
却説、何を何処まで話そうかと悩んでいれば、彼は私の眼前で手を広げた。
「嗚呼、待って。別に言わなくていいから。僕ねえ、君を見かけた時に、どうしても言いたい事が出来たから話しかけたんだよ。それが、君へのアドヴァイスになると思うから、まず聞いて。」
それは有り難い話である。
やっと彼が私に話し掛けた理由が分かるようだ。と考えながらも言葉を待てば、彼の口からは驚くべき単語が飛び出してきた。
「君さあ、�猊霑�探偵社�瓩辰特里辰討襦�」
「ぶ、武装探偵社……！？」
知っている。知っているに決まっている。
異能開業許可証を持つと噂されるあの武装探偵社だろう？
真逆、彼はそこの社員だとでも言うのだろうか。こんな事になるのならばもっと下調べをしておくべきだったと内心反省していれば、
「ねえ、おいでよ。社員にならない？」
散歩にでも誘うかの様な口調でさらりと勧誘され、私は硬直する。
「…江戸川さんは、武装探偵社の探偵さんだったのですね。それにしても、何故私を？…私なんかが、良いのですか？」
「はあ？私なんかが？戦闘が出来る上に頭も切れるなんてこれ以上無いまでの天職じゃあないか。理由はね、社長以外に一人くらい戦闘のプロがいても良いかなって思って。新入りの国木田はまだ特訓中だし。」
……拙い、頬が引き攣ってきた気がする。
色々尋ねたい事はあるが、取り敢えず(聞くのが怖いから)後回しにするとして、私は一番気になっている事を尋ねた。
「……あの、失礼ながら。これでは勧誘なのでは？助言は、」
「物分かりが悪いな、助言だってば。」
言葉を被せられ、思わずむっとする。
物分かりが悪いと言われたのは初めてだった。名探偵さんの物分かりが良すぎるのだ。
そこまで考えて、ふと頭の中に疑問が湧く。
果たして目の前の彼は一つの情報からどれ程の情報を得る事が出来るのだろうか。
異能力を使い、森羅万象を網羅する名探偵。……私もマフィアに勧誘してみようかな。
「ーーねえ、聞いてる？聞いてないよね、」
「はいい！？す、すみません。」
素直に謝れば、やれやれと肩を竦められてしまう。
「勿論こっちにも利益は有るんだけど。この勧誘はね、君の為の提案なんだよ。」
「はあ、」
首を傾げれば、彼は眼鏡をくい、と上げてから衝撃的な言葉を放った。
「ーー君さ、今の職業向いてないよ。」
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ゆー - 初見です！すごくおもしろいです！！！更新頑張ってください！待ってます！ (2018年5月17日 12時) (
レス) id: bf6bf64614 (このIDを非表示/違反報告)
じゅき(プロフ) - 碧さん» コメントと優しいお言葉をありがとうございます…！更新再開させて頂きました。良ければまた読んで頂けると嬉しいです…！ (2017年12月11日 18時) (レス) id: 15f8ca2f69 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - いつも楽しく読ませていただいています。ゆっくりでも全然大丈夫ですから、体調に気をつけて頑張ってください！応援しています！ (2017年11月27日 18時) (レス) id: 16d028813b (このIDを非表示/違反報告)
じゅき(プロフ) - 天衣失格さん» ありがとうございます…その様にお褒め頂き恐縮です……！これからもこの小説をどうぞ宜しくお願い致します！ (2017年11月18日 20時) (レス) id: 1989906b38 (このIDを非表示/違反報告)
じゅき(プロフ) - マイさん» コメントありがとうございます！楽しみにして下さっているのですか……！更新頑張りますね！ (2017年11月18日 20時) (レス) id: 1989906b38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じゅき | 作成日時：2017年11月12日 21時
