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猫猫視点です
居間には壬氏と猫猫、高順、玉葉妃になぜか韋颯がいた。
公主は紅娘さまだが、なぜ韋颯?普通、こういう時は_____
「それで?その妓女はどうなったのだ?」
壬氏の声にハッと思考を切り替える。
「なにもありません。身請け話がなくなったら、徘徊はなくなりましたので」
「あら、つまり身請け話が嫌だったってことかしら?」
「おそらく。相手は大店と言えど、孫までいる身分でしたから。それに、あと1年妓女として働けば、年季はあけたのですよ」
気に入らない相手に身請けされるなら、あと一年奉公を我慢したほうがいいらしい。結局、その妓女は新しく身請け話もなく年季があけたのだった。
はぁ、と猫猫は心の中でため息を吐く。
「極端な気持ちの高ぶりがあったあとに徘徊が多いので、気持ちを落ち着かせる香や薬を配合したのですが、まあ、気休めにしかなりませんでした」
あの時は養父、羅門に代わり、猫猫が香や薬を調合していた。
「本当にそれで終わりなの?」
「……はい。それでは仕事に戻りますので失礼します」
壬氏からのねっとりした視線から逃げるように部屋を後にする。
それにしても、本当に、なぜ韋颯だったのだろう?紅娘さまが公主さまのことを見ているからだろうか?
う〜む……
少しもやもやしながら今日の晩御飯はなんだろうと炊事場に行く。
玉葉さまや公主さまの分はともかく、私たち侍女の飯は宮に備え付けられてある炊事場で作るのが基本だ。
今日、晩御飯を食べる際に韋颯のことを聞いてみようか?
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ペネロッペ(プロフ) - 泉さん» ただの思いつきですが、面白いと言っていただけて嬉しいです! (4月3日 16時) (レス) id: f7e8556b3c (このIDを非表示/違反報告)
泉 - “貴人と奇人” という言葉遊び? が面白いですね! 更新頑張って下さい! (4月3日 13時) (レス) @page9 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
ペネロッペ(プロフ) - 結葉さん» がんばりますね! (2月29日 14時) (レス) id: 5ad410143d (このIDを非表示/違反報告)
結葉(プロフ) - 更新待ってます”!!!!!!!! (2月29日 14時) (レス) @page4 id: fd4b88f2aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペネロッペ | 作成日時:2024年2月29日 12時