治くんはヤンデレを通り越してやべぇやつだった件 《太宰治》

私と幼なじみくん ページ13

太宰side


―駅･改札口―




今日も良い天気だねぇ



こんな日は入水しないともったいない



けれどその前に1つ用事を済ませないといけない



目当ての人物はもうすぐ_______




来たようだね





「！！あんた……、なにやってんだよ」



そう、私が待っていたのは



「あなたを待ってたのさ…



一宮夏樹さん」



Aさんの幼なじみである彼
















「Aさんに想いを伝えないんですか」




「………お前性格悪ｨな。」



「それはお互い様では？」



彼がAさんに好意を寄せている事はすぐにわかった



なんせあからさまだったからねぇ




「幼なじみが男だった事も驚いたけれど、まさか会った瞬間睨み付けられるとは…」



Aさんは前にいたから気付かなかっただろうけど



「それに加えずいぶん私に敵対心を燃やしていたし、分かりやすい煽りもあった。」



「……………」



あの場で唯一分かっていなかったのはAさんだけ



敦くんや谷崎くん達も気づいていたのにね




けど___



「意図的にしたんでしょう？あなたはわざと私を怒らせようとした。いや…正しくは



私が感情的になる人間か試した___」




「！！…へぇ、探偵って言ってたのは本当だったんだな」



「え、私まだ疑われていたのかい！？」



心外だよ！これでも頭はキレるのに…








「なんでそんなことをしたのか、理由を聞きに来たのか？」




「気になるからねぇ。Aさんに聞いても分からないだろうし」




「………はぁ…、あいつが昔付き合ってた男で感情の浮き沈みが激しいやつがいたんだよ。いわゆるDV気質で怒ると暴力をふるうような男だ……まぁそこまで酷いわけじゃなかったが…」




！！



あぁ、なるほど…そういうことか



それにしても





「女性に、好きな人に暴力を振るうだなんてあり得ないね。心配しなくても私はそんな事をしない。」



するわけがない




好きで好きでたまらない



可憐で美しい彼女が傷つくなんて考えたくもないし、もしAさんを傷つける者が居るなら




どんな手段を使ってでも相手を地獄に落とそう









「言っとくが、もしあいつを傷つけたらぶっ殺すからな。絶対に泣かせるんじゃねェぞ」





わぉ、物騒だねぇ




まるで私が大嫌いな黒くて小さいのが言いそうな事じゃないか

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