昼想夜夢２

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あんまり病室でイチャイチャしないでねと軽口を叩いて去っていった看護師に、Aは顔を赤くしながら昨夜の出来事を思い出して布団に顔を埋めた。


「イチャイチャだったの？……かな？」


好きだの愛してるだの


恥ずかしい言葉をサラッと伝えてきたカカシを思い出せば、何とも言えない気持ちになる。


なんだがフワフワする想いに暫くぼんやりとしていたAだったが、ふと身を起こして腕を組み首を傾げた。


果たしてカカシは、Aが綱手に怒られないように根回し等するだろうかと。



否、違うなと苦笑してからAは定例報告で病院に訪れると聞いた綱手を探しに病室を出た。



"忍は裏の裏を読め"


そんなカカシの声がAの脳内で響いていた




「綱手様！！」


「A？どうした？もうそんなに動いて平気なのか？」



「はい。あの……お話がありますっ！！」




覚悟を決めて声を掛けたAは、綱手を引き連れ中庭に出ると、二人でベンチに腰掛けながら昨夜忍具を使用した経緯と結果を自ら報告し、謝罪した。



Aの話を全て聞いた綱手は溜め息を吐き、ジロリとAを睨み付ける。



「全くお前は……少しは大人しくしとかんか！ナルトじゃあるまいに。」


「す、すみません。」


「２ヶ月減給！」


「……ですよねぇ。」



しょうがないかと項垂れたAに、綱手は苦笑してから言葉を続ける。



「と言いたいところだが……A、すまなかったな。」


「え？」


「お前一人に、難しい任務をさせてしまった。その怪我は私の采配ミスのせいだ。申し訳ない。」



深々頭を下げた綱手にAは焦って両手を振った。



「ちょ、ちょっと待って下さい！なんで綱手様が謝るんですか？！謝るのは私です！私が油断しすぎたから。」



「否、違う。お前の実力は充分だ。ただ、雨にはそれ以上の何かがあった。それを見極めれなかったのは……私だよA。」


「そんなっ！！」


「ってことで……今回は相打ちにしてくれ。どうせカカシ辺りに焚き付けられて私の所に来たんだろ？」




困ったように笑った綱手に、Aは目を丸くしてから苦笑した。


それから立ち上がり姿勢を正すと、綱手に向かい深々と頭を下げた。



「恥ずかしながら、私の不手際でカカシ先輩にまで手間を掛けさせてしまいました。綱手様、私を助けて下さってありがとうございました。貴女に謝られる謂れはありません。２ヶ月の減給、謹んでお受けします。」

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