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そんな新八の呟きはスルーされて、二人の会話は続く。
「銀ちゃん、頑張ったアルな……」
「2年前に別れる時、言ったろ?
スゲェいい男になって、もう一度オマエを振り向かせてみせるって」
「……!
まさか、そのために……?」
「え、何何何何?
そもそも二人って付き合ってたの?それで、僕の知らないところで別れた?
さっきから衝撃の事実すぎて頭パンクしそうなんですけど」
新八はまだまだ絶賛スルーされ中である。
すると銀時が、Aを後ろの壁に押しつける。
所謂壁ドンの体制だ。
「なぁ、A
俺とやり直さねェか。
もう、前みてーにビッフェデートと称してその辺のスーパーの試食販売に連れて行ったりだとかみっともないマネはさせねェし、
オマエに不自由な思いもさせねェって誓ってみせる」
ビッフェでスーパー……いや、僕でも分かるよ
銀さん。それはない。何やってんですかアンタ状況的に振られたっぽいけど納得だよまぁらしいっちゃらしいけど、
等溢れる言葉は度重なるスルーと空気を読んで黙っておく新八。
「あ……」
戸惑いをそのまま表すように瞳を揺らすAに、グッと顔を更に近づけて銀時が畳み掛ける。
「俺は、お前がいないと駄目みてェなんだわ
まだ、お前のことが……」
「銀ちゃん」
続くはずの言葉を 名前を呼んで、遮って
Aは囲い込まれた腕の中からするりと抜け出した。
その瞳は、もう真っ直ぐ迷いなく銀時を見据えていて。
それでいて、少し悲しそうに緩やかに笑う。
「ごめんネ。
私、もうすぐ結婚するの」
だから、もう戻れないよ。
しばらく押し黙っていた銀時は、やがてポツリと言った。
「……そうか。
結婚するのか……俺以外の奴と」
色々言いたいことはあったけれど、新八からは一つだけ。
「前流れてたCMで、似たような台詞あったな」
*
結婚、となれば相手はどこのどいつだ
年収は最終学歴は身長見た目は長男か出世の予定は 聞き出してからの
ふぅんそんなモンか大したことないわね私の方がいい男捕まえられるわ、と聞き出してから
密かに心の中で先にゴールインされたことへの焦りを隠すようにせせら笑う、
という通過儀礼が行われるもので
「いや根掘り葉掘り聞きすぎでしょ、
ていうかどこの女のマウンティング社会ですかそれ怖いな」
つまりは、Aの結婚相手となる男の元へ
銀時は新八を引き連れて会いに来たわけだった。
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ぽてうさ(プロフ) - ゆるさん» ありがとうございます!!書いててよかったってなる嬉しいお言葉です(*^^*)近い内に続編も公開予定なので少々お待ち下さい! (2020年5月2日 11時) (レス) id: d2b650a918 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - すっごく面白いです!早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい!応援してます♪ (2020年5月1日 11時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
ぽてうさ(プロフ) - ついに総悟さん行動にでました(°口°)こちらこそありがとうございますです_|\○_ 作者としては優しい沖田総悟を書くのが難しくて苦労してます笑 (2020年4月7日 23時) (レス) id: d2b650a918 (このIDを非表示/違反報告)
鈴音(プロフ) - 総悟ぉぉぉーーーーーΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)すみません荒ぶりました← 何だろう…何か…もう…ほんとありがとうございます(((語彙力 (2020年4月7日 21時) (レス) id: 737011c58c (このIDを非表示/違反報告)
ぽてうさ(プロフ) - 至恩さん» 久しぶりとなってしまった更新で、こんなコメント貰えるなんて本当に嬉しくて続きを書くモチベがぐんぐん湧いてきます!ありがとうございます(●´ω`●) (2020年3月14日 23時) (レス) id: d2b650a918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽてうさ | 作成日時:2019年2月6日 19時