Episode:35→優しい嘘 ページ38
｢なになに、恋煩い？｣
『茶化さないでよ。……訓練でリヴァイに迷惑かけちゃった』
｢迷惑？どんな？｣
事の顛末を話すと、ハンジはお腹を抱えて笑い始めた。
……殴りたい。
｢あはははははっ！！それで急降下しちゃったの！？地面とこんにちはしそうになったんだ！？｣
『っ、仕方ないでしょ！？本当に余裕なくて、浮かび上がるなんて考えなかったし！』
｢暴れてワイヤーまで外すなんてねぇ！っく、ふふふ、あはははははっ……！！｣
『……っ』
｢いった！！ちょ、痛いってA！！｣
腹に蹴りを入れると、｢そこはリヴァイに似てきたね！？｣なんて言われて。
｢……でも、変だなぁ｣
『？何が？』
｢いや、立体機動は訓練用のじゃなくても、ワイヤーの長さが調整できるはずなんだよ。だから、リヴァイが言ってたことはおかしいっていうか……｣
『え……？』
" 普通に使えばワイヤーは伸びるものだ "
" 俺が訓練用の物を用意してなかったのが悪かったからな "
『……嘘ってこと？』
｢……それも優しい嘘だね。……多分、Aが怖い思いして、これからの訓練が嫌にならないようにとか、後腐れがないようにとか……そんなんじゃないかな｣
" 怖い思いをしただろう "
……だとしたら、優しすぎるし甘やかしすぎだ。
だって、あたしがちゃんと理解できてなくて、ワイヤーを調節しなかったのが悪いのに。
『……やっぱり迷惑かけちゃった』
｢大丈夫だよ。リヴァイはそれくらいのことで迷惑だなんて思わないよ｣
『……ハンジが部屋に入って来るだけで迷惑そうな顔してるのに？』
｢うん、それはまた別の話だから。……彼にとって、君は大切な妹みたいなものだからね｣
妹……。
大切に思ってくれているのは嬉しい。
けれど、何故だか胸の奥がちりっと焦げつくように痛んだ。
｢変に思い詰めない方がいいよ。逆にリヴァイも気にしちゃうからね｣
『……そうかな』
｢そうさ！逆に、大人にはこれでもかってくらい甘えて寄りかかっちゃいなよ！｣
『……リヴァイと8歳くらいしか違わないんだけど』
｢私やリヴァイからしたら8歳"も"、だよ！年の差っていうのは大きいからね｣
まだまだガキって言いたいの？
ちょっとした反発心を込めて見つめると、｢ごめんごめん｣と謝られた。
……こんなこと思う時点でまだ子どもなのか。
｢でも、リヴァイが君のことを特別に思ってるのは本当さ。手塩にかけて育てたからね。もちろん私も大切に思っている｣
『ハンジ………』
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深海(プロフ) - ゆんさん» まぁそうですよね。これに関してはごめんなさいとしかいいようがないです。申し訳ない！ (2019年7月15日 22時) (
レス) id: 7d50cb5b5d (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - ちょっとリヴァイ兵長のイメージが… (2019年7月15日 22時) (レス) id: 42e6ec1d64 (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 水無月碧音さん» わー、嬉しいです！！ありがとうございます！ (2019年7月5日 12時) (レス) id: 7d50cb5b5d (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 夢主可愛い…！応援してます！ (2019年7月4日 22時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深海 | 作成日時：2019年7月3日 11時
