Episode:28→芽生え ページ30
side→ハンジ
Aは、ぽつりとまた話し始める。
『……足の手当、されるときに……リヴァイが、目の前にしゃがんでるのが……なんか……、靴を脱がされるのも……胸が、きゅうってなって、どくどくって……顔が、あつくなるの……』
……あちゃー……。
リヴァイ、あなたはとんでもないことをしてくれたね。
でも私は嬉しいよ。
この子に、新しい感情が芽生えようとしている…。
｢…なるほどね。それで、さっきのもされた、と｣
『ん……しゃがんでるのも、ちゅってするのも、いっしょ。……いつも、Aって呼ぶのに……姫って呼ばれた……』
｢ブフォッ｣
ごめんリヴァイ。
それはさすがに笑うわ。
どんだけ機嫌良かったの。
あなたがそんなこと口にするなんて、いつか絶対、空からブレード降ってくるよ。
｢……分かったよ、Aが変な理由｣
『っ、ほんと！？教えてっ！』
不安そうな、震えた目で見つめてくるA。
そんな彼女に、笑顔で問いかけた。
｢まず……リヴァイは、本の中の、何と同じだったの？｣
『……王子、様……』
｢そうだね。されたことも、同じって言ってたね。確かにそうだ。……君はお姫様扱いされて、どうだった？嫌だったの？｣
『……嫌……じゃない……ただ……』
ただ。
その先の言葉が見つからないようで、Aは首を傾げていた。
大丈夫だよ、A。
｢Aは……リヴァイのこと、かっこいいって思ったんだよ｣
『……かっこ…、いい……』
｢かっこよくて、優しくて……お姫様扱いされて……君はね、それに"恥ずかしく"なっちゃったんだ｣
『……恥ず…かし、い……？』
この子に芽生えようとしている感情は、"羞恥心"。
或いは"照れ"。
嬉しいけれど、むず痒くて、落ち着かない……きっと、そんな感情を、Aは初めて知ろうとしている。
｢リヴァイにされて、嫌じゃなかったんでしょ？きっとAは、嬉しかったんだと思うよ。でも、どうしても落ち着かなくて……｣
『あ……』
心当たりがあるのだろう。
Aはみるみるしゅんとしていく。
あぁもう、可愛いなぁ。
『……触るの禁止って言っちゃった』
｢ふふ、恥ずかしかったんだから当たり前だよ〜！しかも、初めてだもんね？戸惑うよそりゃ！……今回ばかりはリヴァイも調子に乗りすぎたね！｣
『…ううん、リヴァイは悪くない』
Aは頬を赤らめて、言った。
『…たしかに……かっこ、よかった……王子様、みたいだった。……リヴァイは……かっこいい』
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深海(プロフ) - ゆんさん» まぁそうですよね。これに関してはごめんなさいとしかいいようがないです。申し訳ない！ (2019年7月15日 22時) (
レス) id: 7d50cb5b5d (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - ちょっとリヴァイ兵長のイメージが… (2019年7月15日 22時) (レス) id: 42e6ec1d64 (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 水無月碧音さん» わー、嬉しいです！！ありがとうございます！ (2019年7月5日 12時) (レス) id: 7d50cb5b5d (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 夢主可愛い…！応援してます！ (2019年7月4日 22時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深海 | 作成日時：2019年7月3日 11時
