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「……少し見んうちに、また随分と別嬪になったじゃねぇか」
長期遠征から戻った薬研は、戦績報告を終えるなりそう言って自分の首筋をとんとんと指した。
「どこの不貞野郎だい、うちの大将に粉かけてんのは」
困り顔の薬研から目を逸らしながら「色々あって…」とだけ返す。
「近侍は加州の旦那だったろ？あの人はそう簡単に大将に手出しさせないと思うが…」
薬研の言葉に、私はぎくりと肩を揺らす。
無意識に首を隠すように手を添えると、どうやらそれを見逃さなかったらしい薬研が眉を寄せる。
「……大将、何隠してんだ？」
探るような瞳に、気圧される。
「…別に、何も」
真っ直ぐな瞳に本当のことを言ってしまいそうになるのをなんとか堪えて、私はふいと顔を逸らした。
すると薬研はひとつ溜息をついてから「よしわかった」と頷いて立ち上がる。
「大将が口を割らねぇってんなら、旦那をここに呼んで洗いざらい吐いてもらう」
「！ちょっと待って！！」
親指を立てて部屋の外を指す薬研を制止して、部屋に戻るよう促す。
しかし薬研は腕を組んでじとりとこちらを見やる。
「話したくないなら無理強いはしねぇさ。俺は何があったかさえ知れりゃどっちから聞こうが問題ないんでな」
「わ、わかった…話すよ！」
すっかり逃げ道を塞がれてしまった私は、半ばやけになりながらそう返す。
薬研のしたり顔に一抹の悔しさを感じながらも、その対面に腰を下ろした。
「ちょっと長いしややこしいかもしれないけど…」
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ぽん(プロフ) - 嵯峨野ルナさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…！しばし離れていたジャンルですので少々浦島ですが、こんなお言葉を頂けてありがたい限りです…！ら良ければお暇なときにでも、引き続きお付き合いくださいませ (10月14日 14時) (
レス) id: 87fc64d822 (このIDを非表示/違反報告)
嵯峨野ルナ(プロフ) - 最高な作品に出会えて嬉しいです。お体に気を付けて、更新楽しみにしております！ (10月14日 10時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
嵯峨野ルナ(プロフ) - 初めまして！コメント失礼いたします。とても素敵な作品で1日に2度も繰り返し読んでしまいました。綺麗な言葉遣いでキャラクターの魅力が惹き立っていますし、夢主も私好みでキャラ達との関係も今後が非常に楽しみです！ (10月14日 10時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽん
| 作成日時：2023年10月9日 16時
