Episode 06 ページ6
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「中原幹部が仰ったんじゃないですかあ。最近夜になると物騒で、幽霊に襲われちゃう〜〜って。幽霊を怒らしちゃったって。まるで子供みたいに。きゃははっ」
「――手前、何者だ」
――改めて身体を確認すると、部下(仮)は初めて見る顔だった。至極色の髪を手で弄り、黄蘗の瞳を歪ませる。体躯はまだ若く、二十前後だと思われる。
彼女は、近くの机に腰を掛けて足を組んだ。不幸にも今この部屋に居るのは中原のみ、彼女が居座るのは出口側。期待できるとしたら監視カメラで異変を感知した仲間の増援だが、そもそもカメラに細工してある可能性の方が高い。
「あれれー、資料に目通してないんですかあ？ 折角部下さんが集めて下さった資料なのに」
「手前は部下じゃ無えだろ。一体何が……」
中原は、幽霊の資料と言われた紙束に手を伸ばした。「違う。そっちじゃない」
「……？」
「だから、例の異能力者についての資料ですって」
頭悪いなあ、とぼやいた声は聞こえない振りをして、指定された資料を手にとって見る。
内容は、最近の裏社会で目を付けるべき異能力者のリスト。詳細が全く分かっていなかったりするものも多々あるが、どれも重要な資料である。とりあえず、言われるがまま順番に目に通していった。
「……！」
――『独行屋』。正式名称は不明な為、マフィア内での呼称となるが――規模の小さく、黒社会では珍しい暗殺『専門』の組織。重要なのがこの次で、独行屋は常に一人で行動をしている。依頼は全て個人で解決、がモットーらしい……理由は知らないが。この為上下関係が無くフラットな組織である、と記されていた。下の方に中心人物の名前が載っている――見惚れる程に艷やかな至極色だ。
中原自身も、この組織の事は何度か耳にしていた。直接被害を被ってはいないが、最近目立ち始めてきているようでマフィア関係者が手遅れの状態で発見された事もしばしばあった。
「で、何だ？ 真逆俺を暗殺でもしに来たのか？」
「まさかあ！ 私はただの――」
彼女の言葉を遮るように、ノック音が部屋に響いた。返答を待たず、そのまま扉は開かれる。
「中也、居るかえ？」
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続く (更新停止中)
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あかねと愉快な仲間たち(プロフ) - 七葉さん» コメントありがとうございます…！ミステリー系なので続きが気になると言って頂けるととても嬉しいです（笑）頑張ります…！ (2017年10月5日 19時) (
レス) id: 41c6416ba0 (このIDを非表示/違反報告)
あかねと愉快な仲間たち(プロフ) - 姫蛍さん» コメントありがとうございます…！とても支えになります、こちらこそありがとうございました！ (2017年10月5日 19時) (レス) id: 41c6416ba0 (このIDを非表示/違反報告)
七葉 - 設定とかスートリーが凄く私好みでその上とても面白いとはなんという神作品!凄いです!続きがスゴく気になります!更新頑張ってください! (2017年9月28日 15時) (レス) id: c2da3d0588 (このIDを非表示/違反報告)
姫蛍(プロフ) - 個人的に中也好きだから楽しんで読みました！！続きが気になりますっ！！イベント参加、有難うございました！！ (2017年9月10日 18時) (レス) id: 569c06afa4 (このIDを非表示/違反報告)
あかねと愉快な仲間たち(プロフ) - コメントありがとうございます…！文が綺麗…はじめて言われました…！私は遅筆な方なのですが、読みやすく分かりやすい文章になるよう心掛けているつもりなのでそう言って頂けるととても嬉しいです。これからも是非よろしくお願いします…！ (2017年8月30日 19時) (レス) id: 41c6416ba0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかねと愉快な仲間たち | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bosyixlcal15/
作成日時：2017年8月21日 20時
