83話 ページ38
太宰said
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「……ぃ………太宰……」
中原「おい、太宰!聞いてンのか!?」
太宰「えっ、……嗚呼……」
暫くぼんやりと昨晩の事を考えていると、中也の大声に因って中断された。
中原「……ったく、……これから如何する心算なんだ」
太宰「さあね……でも、向こうは恐らく、近い内に何かを仕掛けて来ると思うよ。
私に異能を使わせる為にね」
私は何て事ない風を装って答えたが、内心は不安で押し潰されそうだった。
其れは、自分の異能が無くなってしまうこと自体にではない。
私の異能が無くなってしまうことで、彼女を護れなくなってしまうのではないか、と云うことに対してだった。
若し私の異能が無くなってしまったら……
中原「……青鯖あぁぁぁ!
手前、さっきから俺の話しをずっと無視しやがって!」
嗚呼、又ボーッとしてしまったのか……
中原「若し向こうが仕掛けてきたら、其の時は如何す……」
太宰「済まないけれど、矢っ張り其の話しは保留ってことで善いかい。
……もう行かないと、国木田君に怒られる」
中也の言葉を遮って云うと、腑に落ちないような顔をし乍も、渋々了解してくれた。
中原「兎にも角にも、……気を付けろよ」
其の言葉には答えずに、私は探偵社への道を急いだ。
……分かっているさ……
君が聞いてきたことについては、私も幾度と無く考えたさ。
けれど、私独りで何が出来るものか……
何時だって私は裏方役なのだから、何が出来る理由も無いじゃないか……
如何すれば……
如何すれば……善いのだろう……
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咲姫(プロフ) - 紅夏さん» わああああ!楽しんでもらえてめちゃくちゃ嬉しいです(><)ありがとうございます!!これからも頑張ります!! (2018年5月5日 9時) (レス) id: 53214a536b (このIDを非表示/違反報告)
紅夏 - 太宰さんんんんん!面白かったです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年5月4日 21時) (レス) id: 1b04687fdb (このIDを非表示/違反報告)
咲姫(プロフ) - ジュリさん» ふぁあああありがとうございます!期待に応えられるよう、更新めっっっっっっっっっっっっっっちゃ頑張ります! (2017年11月25日 11時) (レス) id: 88671b77e8 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - グバッ・・・ウヒョーーーー!!最高でしたよ!(≧∀≦)/更新めっっっっっっっっっっっっっちゃ楽しみにしてます!双黒かっこいい! (2017年11月25日 10時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
咲姫(プロフ) - 三毛猫さん» 語彙力……ですか……!?自分では語彙力ないと思っているので、そう言ってもらえるとすっごく嬉しいです!ありがとうございます! (2017年11月13日 6時) (レス) id: 88671b77e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲姫 | 作成日時:2017年4月10日 22時