薄桜鬼 月夜に輝く 第三章

別れ ページ7

私は…

死ぬの…？


まだ、やりたいこと沢山あったのにな…


風：もう、終わった。狼との因縁はもう終わりだ。

私は笑った。
ようやっと終わったんだ…

蓮華の時からずっと続いているこの因縁が。


「風間、主、礼を言う。これで妾も安心出来る。」


良かったね…
私の命一つで日本中の鬼が争わなくて済むんだ。
いいこと…


のはずなのに…


A：まだ……生き…たいよ…


初めてだった。
私が生に執着するなんて。

今までいつ死んでもいいと思っていた。
なのに…

風間さんはそっと私の涙を拭ってくれた。


「主、妾のせいで無茶をさせてしまった。これが本当の最期じゃ…」


私たちの目の前にはっきりと女の人の姿が映った。
鬼の姿ではない普通の姿。


風間さんと同じ金色の長い髪に赤い簪。
そして、私の変化した時の目。
赤と淡い青。
赤い着物に金色の刺繍。

その姿は花魁を思わせた。

私の体はそっと包まれた。



「A、本当にありがとう…」



私の目からはまた涙が一筋零れた。

蓮華…
最初で最後だったね。
私の名前を呼んでくれたのは…
私は目を閉じた。

命→←決着

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