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生意気なやつ ページ13

貴)「ん・・・うぅ・・」

しばらくの沈黙の後に、後ろからのそのそと起き上がる音がした

石)「Aっ!?」

それに気付き、刀を捨ててAのもとへかけつける

貴)「あれ…?三成さんが居るって事は夢…?」
また夢だったら悲しすぎる

石)「夢などでは…」

貴)「私、暗闇の中に居て…え?」
そういわれてもあまり実感が湧いてこない

石)「ふっ…よく眠っていたみたいだな」

いつもの、三成さん…

貴)「・・・」

がばっ

貴)「わわわっ!えぇっ!?」

後ろから勢いよく抱きつかれたので
微睡んでいた意識が急に戻ってくる

石)「貴様は何故っ…!!いつも私をおいて行くのだ……」

これではまるで私が死んでしまったかの様な物言いだ。

貴)「生きてますよ?わたしは」

石)「黙れっ!だま…れ………」

貴)「・・・・・」

顔は見えないが、その声は震えていて泣いているようにも感じる。

貴)「Aはここに、三成さんの側にいます」

石)「お前が居ないと…私は……私はっっ………!!!」

さらに力が込められ、身動きが全くとれなかった。

貴(苦しいよ…)

苦しいが、それは今のわたしの幸せだった

この人はわたしの事を本気で心配してくれている

それを実感させるものだったから。

貴)「ふふっ、やっとわたしのあり難みが分かりましたか…?」

冗談で軽口を叩いてみる
照れ隠しというものだろうか

石)「ふんっ、抜かした事を…こんな時位、大人しく出来ないのか……」

微かに笑っている様な声色が聞けて安心する

貴)「何ですかそれ!そんな事言う様でしたら、もう一回捕まってやります!!」

三成はその言葉に一瞬身を震わせた。

石)「・・・・」

急にその場の空気が氷ついた事に焦りを感じる

貴)「あ…すみません、今のは冗談で…もう二度と…こんな事には…ですからっ!」

言い過ぎてしまったのかと思い必死に謝っていると

石)「ふっふっ・・・・」

貴)「ええ…?」

ついにおかしくなってしまったのかと、今度は別の意味で心配した

石)「はっはっはっ・・!!やられてばかりではつまらないからな」

やられた…
とてつもない疲労感がどっと押し寄せてきた

貴)「・・・・・もう・・・」

石)(一瞬肝を冷してしまったことは秘密事としておく。
勿論、私を心配している姿が可愛らしかったというのも伏せておこう)

石)「全く、生意気な女だ……」

二人きりなら→←傷



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設定タグ:戦国BASARA , 石田三成 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:おもち | 作成日時:2014年4月12日 20時

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