戦国乱世～月夜の出会い～続編【戦国BASARA】石田三成 (ページ44)

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知らない場所ページ44

ギィィィィ・・・

貴)「っ！？」

急に光がさしてきて目が痛くなる

兵)「よし、居るな」

見廻りの人だろうか、

鎖を引きずりながら鉄格子の近くに寄る

とりあえずここが何処なのか知りたい

(大阪城だと良いんだけど・・・)

貴)「ここは大阪城ですかっ！？」

兵)「はぁ？そんなわけないだろ、頭でも打ったか？」

貴)「それじゃぁここは・・・」

兵)「うるさいな、黙ってろ！」

バタンッ

再び暗闇の中に引き戻された

貴)「知らない場所なんだ・・・・」

そう思うと、一気に孤独感が押し寄せてきた。

貴)「三成さん・・・みんな・・・」

ポタ・・・ポタ・・・

温かいものが、手の甲にひとつ、ふたつ。

貴)「ここから出してっ！」

ジャラジャラッ

貴)「お願いだか・・・ら・・・・」

どんなに叫んで足掻いても、扉は重々しく閉じたまま

貴)「三成・・・さん」

無駄だと分かっていながら、何もない暗闇へと手を伸ばす

しかしその手は虚しく中を掻くだけで、力なくぶら下がった。

無駄でも、何かせずにはいられなかったのだ。

そうでもしなければ、自分の中の何かが無くなりそうだったから。

貴)「足首、痛いな・・・」

触ってみると、ぬめぬめしたものが手に付いた

(血・・・かな？)

さっき暴れたせいで皮膚に傷が付いたのだろう

ドサッ

冷たく、固い地面に横たわる

(目が覚めたら、また三成さん達の所に居たらいいな・・・)

そしてわたしはまた目を閉じた。