[ＨＱ]告白なんていらない、[木兎光太郎] (ページ12)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:1,107 hit

ありがとう。ページ12

アメ、お礼言わなきゃいけないな……

赤葦にはお礼言ったものの木兎にはまだ何も言ってない。

まず、木兎にあげたことすら覚えていない。

レポート、確か地理だったよな……

A「木兎、いる？」

マネ１「うん！今、６時間目提出のレポートやってるとこ。さっきまで真っ白だったのに半分終わらしたんだよ！」

３時間かかってやっと半分終わったらしい。
まぁ、木兎なら上出来くなあ……

マネ１「で、Aちゃんどうしたの？」

A「いやぁ…木兎が忙しいなら良いよ。じゃぁ、代わりにこれ渡しといて。」

マネ１「ちっさい封筒？」

小さな梟の絵の描いてある私の手の甲と同じぐらいの封筒。
まだ、レポート終わってなかったら迷惑だ。とか、お礼言えないかもって思って描いてたやつ。

A「うん。この梟、木兎にそっくりでしょ？」

マネ１「分かったよ。渡しとく。アンタって木兎の話してる時楽しそうだね、」

自分でもわかんなかった。
楽しそうに話してたなんて、

A「いや、楽しそうじゃないから！」

マネ１「あー、はいはい。あと、1分くらいでチャイム鳴るよ。」

A「うん。ありがとう。」

そう言って、私は自分の教室へ走って向かう。

ごめんね、いつも断って。

でも、嬉しかったよ。
素直にお礼なんて言えないんだ……

いつも、ありがとう……木兎。