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夏目side
今日もAは服を変えているのかが気になって、学校に来てみた
でも、教室に入ろうとして昨日、バルくんに質問攻めされそうになったことを思い出してボクは屋上へ行くことにした
・
こんな時間なのに、屋上へ行ける階段から話し声が聞こえた
「なにかあったんですか？」
『宣戦布告しに来たの』
この声は、ソラとAだ
宣戦布告って、なにを宣戦布告するんだろう？
気になって、ボクは静かに階段を登って行った
階段の折り返し地点のところで立ち止まる
ボクは、先に鞄を置き、ゆっくりゆっくり膝を曲げ音を立てずに座ろうとした時
『夏目のこと、なんだけどね』
「！」
びっくりして、先に置いた鞄に足がぶつかってこつん、と音を立てた
バレたかな‥‥？と思ったけど、どうやら気付いていないらしい
良かった、さすがのボクもひやひやした
『夏目と宙くんがお似合いなのはね、知ってるよ』
いや、それは勘違いだよ、なんて心の中でツッコミを入れる
『でもね、私も夏目には、その‥‥』
その‥‥なんだろう？
『そのっ‥‥えっと‥‥』
「A、顔が赤いな〜？大丈夫ですか？具合悪い？」
『そそそ宙くん！近い近い！』
近い‥‥？
ボクは静かに、背もたれにしていた階段の折り返し地点の高い壁から顔を覗かせる
‥‥確かに、近い
ソラの優しさなんだろうけど、Aの額に手を当てて顔を覗き込むなんて近すぎる
Aは乙女ゲームをやってるくせに、意外にこういうシチュエーションに弱いし
自分からなら抱きついたり、頭撫でたりできるのに、相手から来られると弱いし
だからもう
『え、と‥‥ち、近い‥‥』
ショート寸前
「A、涙目になってるな〜‥‥？ごめんなさい！でも、なんで泣いてるのか宙には分からないです‥‥」
「ソラ、Aはボクが預かるヨ。ソラは早く教室に戻った方が良イ。始業のチャイムが鳴るからネ」
ボクはなにも聞いていないふりをして、二人の前に出た
あのままじゃ埒が明かなそうだったからね
「ししょ〜！ししょ〜なら安心です！A、泣いちゃってるみたいだからししょ〜の魔法で笑顔にしてあげてください！」
ソラはそう言いながら、階段を‥‥いや、壁を駆け下りて行った
二人の間で、静かな時間が流れていく
先に口を開いたのは、Aだった
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月見若葉(プロフ) - 亡命遊愉さん» ありがとうございます‥‥！初作品でコメントを頂けるなんて感激です‥‥！これからも、皆の魅力が伝わるように頑張ります！ (2017年4月29日 15時) (
レス) id: 730b85c1be (このIDを非表示/違反報告)
亡命遊愉 - ああ、夏目君も宙君も可愛いです…更新頑張ってください！応援してます！ (2017年4月29日 15時) (レス) id: b985e9e759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見若葉 | 作成日時：2017年4月9日 15時
