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生粋の甘党 ページ48

お揃いのネックレスをしたふたりに手を振り、私も帰ろうとすると腕を掴まれた。




良「久しぶりに会ったんだからお話してこーよ」

「え"ぇ…、良平先輩と話すことなんてないんですけど」

良「そんなこと言わずにー。あ、こっちに美味しいケーキ屋さんがあってねー?」

「あ、ちょ、引っ張らないで……」




連れられるまま入ったのは、オシャレなカフェ。仕方なくケーキとミルクティーを注文する。




良「Aちゃんは、なんであそこにいたの?」

「普通にバイト帰りですけど」

良「またバイト?昨日も一昨日もバイト行ってたし、いったいいくつ入れてるのかな?また熱出すよー?」

「なんで知って……いや、良平先輩だってバイトしてるじゃないですか」

良「俺はカフェひとつだもん」

「……拓也は、友だちはもっとしてるやつもいるよ。それにバイト入れないと明日のご飯も食べれなくなるんだから必死にもなるって」

良「それで体壊したら本末転倒じゃん。それに意地張って仕送り受け取らないのがよくないと思うなぁー」

「あれは母さんの入院費に使うべきなんだよ。私は私のお金で自由にする」

良「はぁ…、お前なぁ……」

「ほ、ほら、ケーキきた。もうこの話終わり」




しっとりふわふわのオレンジケーキ。焼きたてなのか少しあったかくて、生クリームと相性バッチリだ。美味しい……しあわせ……。




良「………ふw 俺のも食う?」

「いいの?!」

良「そんなに驚く?甘いもの好きだもんな、食べていいよ」

「……でも、昔はひと口でも絶対あげなかった」

良「だったな。で、アイツがいつも『半分分けてあげる』って言うんだ」

「………そう言えば、裕貴くんが『連絡ちょうだい』って言ってた」

良「…は?……アイツとあったのか?」

「うん、この間遊園地でね。背が高くなって、相変わらずかっこよかったよ。あと彼女といた」

良「お前、大丈夫なの?」

「なにが?もう何年も前の話だよ。今さらどうとも」

良「………そう、か」




気の抜けた声でそう言うと、なにか考えるように頬ずえをついて黙ってしまった。




良「………なぁ、裕貴はなに言ってた?」

「ん?えっと、『久しぶりに遊ぼうよ。番号変わってないから連絡して』って」

良「そうか。………じゃあ、遊びいくか」

「え…」

良「ほら、俺もうすぐ卒業だし?こうしてAと出かけることもなくなると思うからさ」

「………そう、だね。分かった。決まったら教えて」

良「りょーかい」

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ななき。(プロフ) - 春さん» 春さん!いつもご覧くださりありがとうございます!こちらこそこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年11月28日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます!めっちゃいいです!!これからも楽しみにしてます!(^-^) (2019年11月28日 17時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年11月27日 16時

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