検索窓
今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:33,083 hit

友達になってください ページ47

てんてんと跳ねるボールを拾うと、賢章は私の前にスっと手を伸ばした。




賢「友だちになってください」

「……そんなんで、いいの?」

賢「そんなんじゃないよ。ずっと友だちになりたかった」

「そんなの、お願いじゃなくても聞くよ。……私の方こそよろしく」

賢「ありがとう!」




ニカッと笑う賢章の笑顔は眩しくて、少しそっぽを向いて手を握った。




賢「あ、今のがお願いじゃなくてもいいならもうひとつあるんだけど」

「はぁ、なんだよ。友達記念になんかくれって?」

賢「じゃなくて、拓也くんのこと」

「拓也?拓也になんかあげるの?」

賢「拓也くん、最近なんか悩んでるみたいなんだよね。Aちゃんちょっと相談乗ってあげてよ」

「私が?あいつが話すとは思わないけど…」

賢「そんなことないって。頼んだよ?」

「………わかった」

??「賢章くん、おまたせ」




賢章が呼ばれて振り返る。そこに居たのはグレーのチェックスカートにチョコレートカラーの襟付きマントを着ている可愛い女性。




賢「あ、香菜」

「カノジョさん?」

賢「そうだよ。香菜、こちら同じ学校の花月 Aさん」

香菜「はじめまして、花澤香菜です。…えっと、花月さん」

「はじめまして、けんしょー君の友だちです。Aでいいですよ?けんしょー君にはもったいないくらい綺麗な方でびっくりしました。今度お茶でも行きませんか?」

香菜「え、えぇ…?!じゃあ私も香菜で……」

賢「人の彼女かってに口説くなよ……お前そんなキャラだっけ?良平先輩みたい」

「うわ、さいあく。それはさいあく」

良「なんだって?聞き捨てならないなぁ」




恐る恐る香菜さんの後ろを見ると、ロングカーディガンを羽織って手を振っている良平先輩が立っていた。




「良平先輩?!なんでここに……」

良「んー?いやぁ、Aちゃんの声が聞こえたからさ〜?」

香菜「良平さん、さっきぶりです」

良「香菜ぼうの彼氏って賢章だったのか」

香菜「はい、良平さんの言ってた『A』ってこちらの方だったんですね」

賢「なになに、知り合い?」

良「バイトの後輩」/香菜「バイト先のせんぱいだよ」

「へぇ、世界は狭いですね」

賢「なぁー、びっくりだよ。……っと、そろそろ映画の時間、行かないと」

「おう、デート楽しんで。香菜さん、ぜひまた今度」

香菜「ま、またね!……良平さんも、お疲れさまです!」

良「おつかれ〜」

「………じゃ、私もこれで」

生粋の甘党→←バスケ仲間



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
57人がお気に入り
設定タグ:男性声優 , 学園モノ , 高校生
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ななき。(プロフ) - 春さん» 春さん!いつもご覧くださりありがとうございます!こちらこそこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年11月28日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます!めっちゃいいです!!これからも楽しみにしてます!(^-^) (2019年11月28日 17時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ななき。 | 作成日時:2019年11月27日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。