三月のクローバーコレクト 2【声優】【学園モノ】

タバコが似合う男 ページ4

江「みて、似顔絵だって」

「すげぇ、これとかまんま津田先生じゃん」




壁にはられていたのは似顔絵を漫画風にアレンジされたもので、それっぽいワンシーンを書いてくれるらしい。




江「これ、おれ達のも描けたりするの？」

漫研「は、はい、もちろん。むしろ描かせてくださいお願いします」




なんかお願いされたので、とりあえず指示通りポーズを取ってみる。




漫研「いぃ！いぃですよ！もうちょっと首を傾けて、寄りかかるように！」

漫研「壁ドンからの顎クイ！いいですね！花月さんカンペキです！」

写真部「視線こっちに！流し目で！江口さんもう少し顎引いて！」




途中からなぜか写真部まで混ざっていたが、どうやら完成したようだ。




「……いや、美化しすぎじゃない？」

漫研「いやいやいやもうバッチリこのまんまですよ！」

江「少女漫画に出てきそう。ありがと」

漫研「滅相もない！私たちの資料用にもう1枚描かせて頂きましたし、ほんと材料提供ありがとうございます……！これで1本、いや３本は描ける……」

「いえいえ、お役に立ててよかったよ。私たちが出た漫画、もしほんとに出来たら見せてください。楽しみにしてます」

漫研「あ、あはは、あはははははー」




苦笑い気味の漫研の方たちに別れを告げ、私達は教室に戻った。




「………どうしたの？なんかあった？」

男子生徒「あぁ、あそこのお客様が……」




男性「責任者してよ責任者ぁ！さっさと土下座するなり慰謝料貰うなりしないとさぁ？」

女子生徒「……申し訳ございません、申し訳ございません」

男性「謝って欲しんじゃなくてさ？子供だからってなんでも許されると思わないでーよー。わかるぁ？」




男子生徒「俺達も間に入ったんだけど責任者出せの一点張りで……」

女子生徒「どうしたらいいかわかんなくて、今先生呼びに行ってる……」

「なるほど……」

江「……なにする気。大人しくせんせー待った方がいんじゃね」

「大人が来る前に責任者としてやるべきことがある」

江「……！……ったく、殴り合いだけは勘弁だぞ」

「分かってるよ。お客様には誠心誠意…でしょ？」

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