＊１０話 ページ12
夏目side
今日もお姉さんの所へ行こうと思い足を運んだ。
最近お姉さんに会うのが日課となっていた。
お姉さんといると楽しくて心がポカポカして
嫌なことが忘れられるような気がした。
でも...お姉さんは妖怪だった。
体が透けてたんだ。
僕はずっと騙されていたんだと思った。
そんなことを考えていたら悲しくなった。
胸が痛くなった。やっと同じ話が出来る人と
会えたのに...相談とかも出来ていたのに...
同じ話が出来たのは、きっとお姉さんが
妖怪だったからなんだ。
じゃぁ、あの時見えてるのに見えないって言ってたのかな...。
お姉さんは僕を騙していた。
嘘をつかれていたんだっ。
そう思いながら走っていると、お姉さんが必死に僕に何かを訴えようとしていた。
でも、僕はもう何も聞きたくなかった。
でもいきなりお姉さんが “ 夏目 ”って呼んだから
僕は足を止めてしまった。
お姉さんはいつも僕のことを “ たぁくん ”って
呼んでいて、夏目と呼ばれたから驚いた。
でも、振り向きはしなかった。
もう、お姉さんの顔は見たくなかった。
初めて心を開けたのに...なのにっ！
考えていると、お姉さんが話し出した。
妖怪はいい奴もいると。
僕はそんな奴に会ったことはない。
見えるのはいつも僕だけ。人に言えば変なものを見るような
冷たい目で僕を見る大人や子供たち。
お姉さんだってそうなんだ！！
もう、信じられないっ。
するとお姉さんが「君は一人じゃないんだよ」
って言ってきた。何故だかそれを聞いた時
胸が痛くなった。どうしてだろう...
そして、 さよなら と言う声が聞こえた。
振り向いた時にはもうそこにお姉さんの姿はなかった。
僕はお姉さんが居なくなったあとその場で泣いた。
お姉さんが妖怪で悲しかったのと、
お姉さんに騙されてたことと、
お姉さんが居なくなったこと。
色んな感情が入り交じって何がなんだか分からなかった。
一通り泣き終わったあと、僕はこの感情と記憶を
心の奥底にしまった。思い出さないように。
思い出すと、辛くなるから...泣きそうになるから。
この気持ちを心の奥底に閉まって僕は家へと帰った。
この場所にも、もう来ないようにした。
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☆sinri★ - いきなりですけどいません紙人形が髪人形になってました… 気にさわったらすいません… あとお気に入り登録しました♪ (2017年4月29日 13時) (
レス) id: f95f0f9f0f (このIDを非表示/違反報告)
紫小夜(プロフ) - みはしのさん» ありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))完結してもなおコメがくるとすごく嬉しいです♪♪続編の方も良ければお立ち寄りください (2016年11月28日 10時) (レス) id: ae95ac8a3b (このIDを非表示/違反報告)
みはしの - おおおお面白いです…夏目くん!!可愛すぎかっっ!!夢主さん!!可愛すぎかっっ!! (2016年11月27日 15時) (レス) id: 9a292b623f (このIDを非表示/違反報告)
紫小夜(プロフ) - 寂しいリンゴさん» 指摘してくださってありがとうございます。 (2013年11月6日 22時) (レス) id: 998ff141f6 (このIDを非表示/違反報告)
寂しいリンゴ - きづつけるじゃなくてきずつけるですよ (2013年11月6日 17時) (携帯から) (レス) id: 82462bbf0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫小夜 | 作成日時：2013年7月17日 17時
