付属品11 ページ12
『…これは』
見廻りから帰ってきて、山崎さんに「副長が探していたよ」と声をかけられたので部屋まで来たら。
何か罠らしきものが沢山あるんですけど。
呼び出されて来たのに何この理不尽。
仕方ないからそこらにあったマヨネーズを罠に投げてみる。
案の定ピタゴラ○イッチのような動きをした後
爆発した。
「何事オォォォ!?」
部屋の中から土方さんの叫び声が聞こえる。
どうやら吹き飛んだのは障子だけのようだ。
『土方さん、御用件は』
「え、いやちょっと待て
この状況スルー!?」
爆風で跡形もなくなった障子を跨ぎ目の前で正座したらそうつっこまれた。
『どうせ沖田さんの悪戯でしょう。
それより、御用件は』
「…そうだな」
土方さんも座り直す。
「お前に護衛の仕事を頼みたい」
『…はぁ』
私は現場での仕事無しじゃなかったんですか。
しかも護衛とは。そこそこ危険な任務ではないか。
「…そんな顔するな。
お前にしかできないんだよ、これが。
某国の姫さんが極秘で江戸に来てるんだけどな、どっかの組織に命狙われてるとかで俺らに依頼が入ったんだ。」
…一つ言わせてほしい。
命狙われてるなら家にいろ。外に出るな。
「それで、姫さんの部屋に男は入れたくないと言われてな。
そしたら、お前に頼むしかないんだ。」
部屋の外にも護衛はつくが、中にも一応つけたいようで。
それこそくノ一を呼んだ方がいいであろうに。この世に存在していればだが。
『…私なんかにできますか』
「何かあったら俺たちがサポートする。
…受けてくれねーか」
そんな子犬みたいな目で見られちゃ断れないだろう。
本当にこの大男は自分の行動に無自覚で腹が立つ。
『…分かりました。
その任務、受けさせていただきます』
「そうか!ありがとうな。」
局長に報告してくる、と立ち上がった土方さんを見届け、一つ溜め息をついてから私も部屋を出た。
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水の犬。(プロフ) - こんばんは。とても面白いです!あと近藤さんが優しくてあったかい気持ちになりました。更新、無理せずまろんさんのペースで頑張ってください! (2020年7月1日 23時) (レス) id: 88a373f457 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まろん | 作成日時:2020年6月27日 14時