Honey【葵ゆうた】

wink１５ ページ16

「あ、あのっ、ゆうた先輩！その…手…」



職員室から出てちょっとたったころ。
私の心臓が限界に達したので、ゆうた先輩に声をかけた。



するとゆうた先輩は



「わああっ！ご、ごめん！」



顔を真っ赤にして手を離した。



「い、いえ…大丈夫です…」



あ、ヤバイ。ちょっと気まずくなっちゃった…
なんとかしてこの沈黙をどうにかしないと…！



私が悶々と考えていたら、ゆうた先輩が口を開いた。



「Aちゃんは、どこのクラスに入るの？」



「あ、私は一年Ｂ組で…」



「えっ、一年Ｂ組！？わー、そっかぁ〜！俺とおんなじクラスだね♪」



「そ、そうなんですか？」



ゆうた先輩と同じクラス…
私心臓もつかなぁ…



と、そんな話をしていると教室についた。



「え〜と、Aちゃんの席は…」



ゆうた先輩とともに教室に入る。
うう…他の人の視線が刺さる…



「あ、ここだね。俺の隣だ。」



ゆ、ゆうた先輩の隣！？



し、しかもピッタリ机くっついてるし！



これはヤバイかも。
私の命が…



「ふふっ、よろしくね。」



「は、はいっ…/////」



ゆうた先輩のとびきりの笑顔にドキドキしながら、席についた。



ーーーーーーーーーーーー



「衣更！自己紹介しろよ。」



「え？はい、わかりました…」



授業中。
始まってまもないとき、先生にうながされて、自己紹介をすることになった。



「あ、えっと。二年生の衣更真緒の妹で、中学二年の衣更Aです。よろしくお願いいたします。」



パチパチとかわいた拍手が教室に響く。
チラッとゆうた先輩を見ると、ニコッと笑ってくれた。



その笑顔に、笑顔で返す。



すると



「なんだお前ら、付き合ってんのか？」



先生が突拍子もないことをいった。

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